黑錆の劣化魔剣
屋鳥 吾更
自在剣篇
自在剣篇 概要
舞台は2021年夏、神奈川県川崎市にある中高一貫の私立新川学園。
そこに通う高校1年生の楠森バジルは、少し変わった外見をしているわりに、他人とのコミュニケーションが苦手な、普通の少年である。
近くのアパートで一人暮らしをしながら、夏休みをそれなりに満喫していた。
しかし彼の暮らす地域周辺では、ここ数年間に渡って連続殺人事件が頻発している。被害者はみな川崎市民、遺体は全てバラバラにされており、あまつさえ路上に平気で遺棄されていることも多々あった。
当然、直接被害を被っていない人々にまで被害を及ぼしていた。いわゆる二次被害だ。
一連の事件の中で、数回だけ目撃された犯人――全身血まみれの容貌から、人呼んで「赤い人」。いまだに性別などはわかっていないが、超危険人物であることは明確だった。
しかし、そんな浮世離れしたもはや都市伝説レベルの存在が、一体バジルとどう関係するというのか……?
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