-第13話-【覚悟】
『ピー・ピー・ピー』
独特の警報音に俺達は起こされる。周りが暗いので今は夜か。時計を見る。【AM00:01】深夜だ。この音が鳴るってことは…。
「コマ、起きてるか?」
「うん。」
俺は低く小さな声でつぶやく。
「小太郎は?」
返事がない。寝てるのか。
「小太郎、起きろ。」
布団をめくるが、小太郎の姿はない。
「あいつどこ行きやがった。後で探そう。」
「コマ、この部屋からだとどの通路が近い?」
「非常第18通路だな。」
「あそこか。よし、行こう。」
静かにドアを開ける。外では赤い警報ランプが光っていた。このランプと警報がなっている時は、各部屋鍵を施錠し、部屋にこもるよう指示されている。俺達は低姿勢のまま扉の前に向かう。ICカードをかざすと、カチャ、とロックの開く音がした。扉に入る。
「コマ、このまま第2戦闘待機室に行くぞ。」
「了解。」
コツ・コツと、靴の音が響く。
ガチャ、という音がして扉を開く。中に入ると明るかった。
「来たか。翼、コマ。」
「はい。誠さんたちは大丈夫?」
「俺達は問題ないさ。」
「でも、施設出この音が鳴るってことは、やっぱり…。」
「あぁ、施設に入ってきたんだろう。」
畜生。そうこうしているうちに俺達は装備を済ませた。
「あれ、Enter the skyって使うんですよね。」
「あぁ、せっかくだからな。」
カチャ、と武器をセットした。
「こちら第2戦闘待機室、Dー01分隊。襲撃者の場所を通達願う。送レ」
『こちら司令。襲撃者の位置をタブレットに転送しました。それで位置はすべて確認してください。オワリ』
腕に装着されたタブレットを起動する。これも最近追加されていた。さて、敵の位置は…
「嘘だろ、やっぱり
畜生…。
「コマいる?」
「いるよ。」
「よし、行くぞ。」
「了解!」
「Dー01分隊参加します。」
『了解しました。マップをタブレットに送信します。そちらに向かってください。』
ピンがさされている所は…
「学校、3階。」
「了解。行くか。」
「覚悟はいい?」
「おう!いつでもオッケー!」
「よし、行くぞ!」
ドアを静かに開け、戦場に俺らは参加した。
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