第6話 夢と現実
目の前には隣席の女子が立っている。
「ねぇ、聞いてる?まだ帰らないの?」
俺は突然誰かに話しかけられてビックリしたことと
話しかけてきたのが彼女だというダブルパンチで
一瞬止まってしまっていた。
「…あ、あぁ、もう帰るとこだけど。どうかした?」
彼女は少しニヤつきながら応えた
「最近、何かいい事あった?
前は授業中とか、退屈で死にそうって顔してたのに
最近は凄く幸せそう!
なんというか…イキイキとしてる!」
この女は何いきなり失礼な事を言いだしたかと思えば、
俺の感情をズバリと当ててきやがった。
「いや、とくに何もねーけど。前はそんな顔してたのか俺」
そんなふうに見られてたことが少しショックだった。
彼女は、「なんだー」と言いながら少し残念そうにしながら部活にいった。
(あいつ…部活してたんだな)
それより、そんなに幸せそうな顔してたのか俺
なんでだろうな。特に変わったことはないんだけど
ただ、たしかに前はあんなに退屈でしかなかった学校も
最近は悪くないなって思う。
とくに、彼女の事を考えてる時はとても心が弾む。そんな気がする。
…あぁそうか。彼女に恋してるのか俺
好きな人がいる学校は楽しいもんな。
好きなんだ。彼女の事
忘れてたよ。
…忘れてた?おかしいな
好きだったことを忘れてた?
好きなことを忘れるか?
クラスメイトだよな?ずっと一緒にいたよな?
隣の席だったよな?
ずっと?いつから?
彼女は誰だ?名前は?
俺は…なんで教室に
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