ぼっちでオタクな僕が学校1の美少女に付きまとわれる優雅な日常
薔薇宮あおい
第1章
プロローグ 創設! 青春部!
プロローグ1
ストーカーとは……。
もし、学校の授業でこのような訳の分からない議題があったとしたら何と答える?
犯罪者、欲の有り余った人、被害者のほとんどが女性などとストーカー事件のニュースで取り上げられる言葉を中心に、正解でもあれば不正解でもある答えが出てくると思う。僕もこう語るしね。
それは執着心の強い変態のこと。ほとんどの被害者は女性で、加害者が男性というケースが非常に多い。
多くの例として挙げられるのはカップル。
彼女に振られて、現実を受け入れられなくなった彼氏が真意を聞くために最初は歩み寄る。執着とまではいかないが見かけると何となく声を掛けてしまう。
次第に執着心が強まると、後を追ってしまたり毎日のように電話を掛けるようになる。更に悪化すれば、彼女の家まで訪れたり……。
そうなればもう手遅れだ。その人の人生は真っ暗な闇に包まれ、光など一切ない。
と、こんな風に発言の場があるなら絶対ドヤ顔で語るだろう一ヶ月前の僕なら……。
しかし、
「ドジで、目立ち過ぎて、まるで警察に通報して下さい、と言っている女の子」
とね。なぜこんな風に答えるかって? そんなの決まってる。僕が現在、ストーカーの被害者になってるからだよ!
一ヶ月前の僕に言ってやりたい。ストーカーはそんな単純じゃないって、例外が付き物なのがストーカーという存在なのだと……。
本音を言うなら、一般的な答えを言いたいさ。一ヶ月前のアレを語ってみたいさ。でも、僕のストーカーが例外過ぎて一般的なことを言い難いんだ。
想像してくれ、普通ストーカーは相手のことを誰よりも知りたいがために、コソコソと気付かれないように後を付けるもんだろう。
だが、僕の場合はだるまさんがころんだの隠れるバージョンで、振り向くと向こうは気付かれないように電柱とかに身を隠すんだけど、それがハッキリ言ってバレバレで普通にツッコミを入れたくなってくるんだよ。
例えば他にも普通なら、視線が強くて相手に気付かれることもあるけどそれは恐怖に変わるよな。でもなぜか、僕は恐怖じゃなくて笑いが起こってしまう。
僕、病気なの? って、最近はそのようにも思えてきた。
「はぁ……」
とても重たいため息を一つ。僕は自然と空を見上げる。
今日もそう、同じ帰路で帰るんだけど背後にストーカーがいる。しかも同じ学校の制服っていうね。
勇気はないけど、もし叫ぶとしたらこう叫ぶね。
僕、
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