電車、ビル、橋、それから…
どこに言っても飛び散る肉片には嫌悪を覚える。どうしても死にたくない俺はどうやら余程自分が好きらしい。もういっそ一生遊んで暮らそうか。それも悪くはないだろうな。考えるほど頭は痛くなる。ボーッとするうちにまた1日が終わる。時間の感覚がなくなっていく…
駄目だ、何もない。
なんとなく手が寂しくなって戯れに防災バッグを漁った。乾パン、ライト、乾パン、簡易梯子、乾パン…
乾パン好きだな俺
目薬…?、iPad…あ
俺は用心深い(自分で言うのもなんだが)。こうして防災バッグなんて持っているわけだし。そして呟いたーはこのiPadにしかインストールしていない。なぜならがっちり趣味のアカウントだからだ。クラスの奴は誰も俺のアカウントを知らない。だが俺は知っている。アホ共は大体プロフに在籍校を書いていると。そしてそのリア垢には茜をフォローしているやつもいると。これはひょっとしたら唯一の安全な連絡手段かも知れない…諦めるならできることは全てやってから。そう決めていたはずだ。そして選択肢は現れた…!!
電車でもビルでも橋でもない…‼
呟いたーのDMに通知がある。なんか変なのフォローしたかな…
fromボーキサイト
俺は高野幸広だ。かなりヤバイことなんでここでしか話せない。何を質問してもいいから信頼して欲しい。
は?幸広?あいつ呟いたーやってねえんじゃ…てかアカウント名…あいつっぽいっちゃあいつっぽい。質問…あ
fromアカネ
わかった。じゃあ俺の彼女の名前は?
fromボーキサイト
お前に彼女はいない
本物…?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます