今、目の前にある
あんなにも先だと思っていたことが、
今、目の前にある
ああ、あの時の主人公も
こんな気持ちだったのだろうかと
子どもの私にはわからない
知りえもしなかった気持ちを
やっといま理解することができた
心地よい高揚感と尽きることのない不安
何度となく襲ってくる焦りの波
信じれるのは自分のことだけ
ああ、辛い
口にはできないけれど
ここで言うくらいなら許されるだろうか
それなのに、
頑張って。
振り返った先に立っているのは、
いつだって無邪気な笑顔でそう言ってくる
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