第1部 エピローグ

  バスの中でのお話

 卓球大会も終わり、俺達は帰りのバスに乗り込んだ。

「ねぇ、朱音…。今、ふと思ったんだけど3つ目の先生の依頼は達成してないけど良いのかな? 」

 たしかに! その依頼のことは忘れてたけど…。

 俺達を見つめる視線が席の前の方から感じる。


「とりあえず縁に電話してみよう」

 そういって俺は縁に電話をかける。

『もしもし私だ、何かあったのか? 』

 ワンコールで出るとはさすがだな!

「先生の依頼はどうする? 俺達、忘れてたよな? 」

 そう尋ねると


『私達が教師の恋愛ごとに首を突っ込む訳にはいきません。だから自分で良い人を見つけてください♪ って伝えといてくれ♪ それじゃ! 』

 縁はそういって電話を切ってしまった。

「橘さん、なんだって? 」

 リーシャが聞いてくるけど…。

「自分で良い人を見つけてくれって伝えといてくれって…。どうすんだよ先生めっちゃ期待した顔でこっち見つめてきてるじゃん!」


 リーシャは苦笑している。

 その後、先生に伝えたら泣き出してしまってバスの中はてんてこ舞いだった…。

「アイツ俺に面倒な依頼を押しつけやがったな…」

 もう本当に苦笑するしかなかった…。

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