第27話 騙されるタイプ

 まぁ、そうかもしれない。


 何しろだからコロッと騙されるタイプだ。


「わかったよ。ジーさんが言ってきたら、ね。あ、ちょっと、また後でラインで連絡するよ」

 早口で言った。


 兄貴は尚も話を続けた。

《おい、シンジ~待ッ……プッツン》

 呼び掛けていたが、構わず通話を切ってしまった。


 その頃、ジュリアは部屋の鍵を開けた。


 ボクにとってはジーさんさえ良かったら、再婚しようとどうしようと関係ない。


 って、言うか兄にも言ったが子供じゃないンだから当人の好きにさせるしかない。


 こっちは今、ジュリアの部屋に入れるだけで幸せだ。



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