第6話 もういいですやん

知り合いの介護士H君の体験談。


トイレ頻回のおばあさん、Jさんがいた。


10分に1回はトイレに行く。


過活動膀胱とでも言うのだろうか。


そんなJさんが亡くなった。


ある晩、H君が夜勤中


みんなが寝静まった時、トイレから水の流れる音がした。


独りでトイレに行ける人はいない。みなさん介助が必要な方ばかりなのだ。


「誰!転倒でもしたら怪我するし!」


H君は慌ててトイレに向かった。そしてドアを開けた。


「!」


H君が見たもの。


それは死んだはずのJさんが便器に座り用をたしていた。


「Jさん!あんた死んでますよ!もういいですやん!!!」


H君がそう叫ぶとJさんはニヤリと笑って消えたそうな・・・。


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