ウサギ「あ、カンガルーが来たピョン」

ellleco

 

ある日…



ウサギ「あー、若いねーちゃんがくれるニンジンはうめぇピョン……ん?」


ウサギ「あ、カンガルーが来たピョン」


カンガルー「こんにちはピョン」


ウサギ「ご、語尾がかぶってるピョン!」


カンガルー「そうなんだピョン。今日はウサギさんに語尾を変えてもらおうと思って来たんだピョン」


ウサギ「寝言は寝て言えピョン。ウサギの語尾が『~だピョン』なのはお前なんかよりもずっとメジャーだピョン」


カンガルー「それは百も承知だピョン。でも、僕の語尾を『~だカン』にしたら何がなんだかわからなくなるピョン。だけど、ウサギさんの語尾を『~だウサ』にするなら分かりやすいしかわいいピョン。Win―Winの関係だピョン」


ウサギ「お前の語尾を『~だ袋』にすれば解決ピョンが(笑)」


カンガルー「袋をバカにするなピョン!!!」


げしっ!


ウサギ「きゅう…」





カエル「あ、あの…」


ウサギ「今度はカエルが来たピョン」


カエル「こ、こんにちはピョン」


ウサギ・カンガルー「語尾がかぶってるピョン!!!!」


カエル「そうなんですピョン。ウサギさんには語尾を『ウサ』に、カンガルーさんには語尾を『袋』に(笑)していただきたいんですピョン」


カンガルー「袋をバカにするなピョーーーン!!!!!」


げしっ!


カエル「きゅう…」





ウサギ「カエルの語尾は普通『ゲロ』だピョン(笑)」


カエル「うーん、実はそのほうが楽なんだゲロ。でも、それだと問題があるんだゲロ」


ゲロ「おい、かぶってるゲロ!!!」


カエル「ね?」


ウサギ・カンガルー「ゲロがしゃべった!!!!!!」





カンガルー「あ、向こうから何か来るピョン」


バッタ「こんにちはピョン」


ウサギ・カンガルー「語尾がかぶってるピョン!!!!!」


バッタ「そうなんですピョン。じつh…」



バッ!!



カエル「もぐもぐ」


ウサギ・カンガルー「……!!!!!」





ゲロ「てめえらはちと頭が固てぇゲロな。なに、ちょっとずつ変えりゃいいじゃねえゲロか」


カエル「と言うと?」


ゲロ「ウサギはピョンピョン、カエルはピョコリンコ、カンガルーはボヨヨヨーン」


カンガルー「長!!!ダサ!!!センス悪すぎるピョン!!!しかもどうしてウサギはピョンのままピョンか!!!」


ゲロ「じゃあ、ウサギはポップティーン、カンガルーはキャンキャン、カエルは女性自身」


カエル「何がなんだか分からないピョン」


ゲロ「お前らあれゲロな?なんだかんだ言って『ピョン』がかわいくて若いネーチャンたちにキャーかわいい~~~!って言ってもらえるからピョンを独り占めしたいピョンね?」


ウサギ「ものわかりのいいゲロだピョン」


ゲロ「じゃあそのままでいろピョン。それぞれ離れたところで生活してたんだから、問題ないはずだピョン。それをこうやって独り占めしようとするから不毛な争いが起きるんだピョン。勝てばいいかもしれないが、それはかならず誰かにシワ寄せが行くんだピョン」


カンガルー「ゲロのくせにピョンを使い出した以外はおおむね納得ピョン」


カエル「そうピョンね。この広い地球なら、『ピョン』のもたらす幸せをみんなで分かち合えるはずだピョン」


ウサギ「じゃ、ここらで別れるピョン。解散!」


ゲロ「みんな元気で、またいつか会おうピョンー!」


ゴゴゴゴゴ……!


ウサギ「ん? 何だ!? …地震ピョン!!」



ピョンヤン「ボクだって語尾に『ピョン』使いたいヤン……!」

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