最終日 ~70年前のあの日と70年後のこの日~

9-1

 どんなに願ったとしても、必ず夜が明ける。どれほど拒んだところで、結局は朝がやってくる。新しい一日が始まってしまう。太陽が天を照らし、地球が回り続ける限り、このことわりを変えることは出来ない。

例えその日が、永遠に来なければと思うほど自分たちにとって不都合な出来事が起こるとしても。避けることは出来ない。


 恨めしく感じる陽光が、開け放たれた窓から室内に広がっている。つい先ほどまでは、ここは真っ暗闇だったはずだった。僅かな意識の空白の間に時は過ぎ去り、いつしか新しい一日の始めを告げるように真夏の白雲に覆われた空が光りだす。目を覚ましたときには、既に夜を思わせる闇はどこにも無くなっていた。

 夏の朝は早い。

 恐らくまだ7時になるかならないかくらいの時間だろう。だが、既に室内は白昼のような明るさを保っている。この朝を拒絶しながら眠りについたのも虚しく、やはり朝は来てしまっていた。


 目を覚まし、掛け布団の上でゴロゴロと寝返りを打ちながら、枕元に置いたはずのスマホに手を伸ばす。画面に表示された“06:52”を見てから、ゆっくりと見慣れた自室を広く見渡す。すぐ左側には、きちんと畳まれた布団と丸まった背が影になって見える。

 やっぱり、アイツはもう起きてたんだな。

いつもいつも朝は5時半くらいに起床するのことだから、例え今日のような日であっても早起きだったのだろう。

におはようと声を掛けてやらないとな。

そんなことを思いながら、雄大はまだ眠っていたい気持ちを払拭し、上体を起こす。

雄大「雄吉。」

名前を呼ばれたが、ニコニコと嬉しそうな笑みを浮かべながら見下ろしてくる。

雄吉「おはよう。」

雄大「おはよ。」

雄吉「今日は早いんだね。」

雄大「まぁな。」

いつも通りの朝のやり取りのままだ。

雄吉はいつも、朝は先に起きて雄大が起きるまで適当に現代の漫画でも読みながら時間を過ごし、雄大が目を覚ましておはようと声を掛けると嬉しそうに笑いながらおはようと返してくれていた。

 今日の13:40、昭和20年6月6日に特攻戦死した雄吉は、9日間の2015年での滞在を終えて、ついに極楽へと旅立っていく。冥土へと旅立つ前に、最後に未来の日本を見せて差し上げるという天女の慈悲(?)によって、雄吉は死んだ当時の姿のまま2015年に9日間限定で蘇った。どうやら今日、7月24日が雄吉の四十九日に相当するらしく、仏教的にはこの日を境に三途さんずの川を渡り、完全に冥土へと行ってしまうということだ。

しかし、たった今見せてくれた雄吉の顔には、これから黄泉の世界へと赴こうとしているなんて一寸たりとも思わせない、想像するに難しいほどの、生きる活力に満ち溢れた爽やかさを纏った笑みがあった。これには、雄大も驚きを隠せないほどだ。だから、思わず口走ってしまう。

雄大「今日も、なんだか楽しそうだな。」

言っている途中でヤバいと思うも留めることはかなわなかった。

 昨夜、就寝前になって見せてきた雄吉の本心。それは、まだまだ死にたくない、もっともっと生きていたかったという、若者にとっての当たり前が当たり前に出来なかった運命を憐れむものだった。そして、特攻出撃する前夜に溢れ出る涙で枕をびしょびしょにしたことを語ってきては、雄大の腕の中で夜中遅くまで号泣したのだ。

そんな雄吉が、あれからわずか数時間の経過で、昨夜あったことを全く感じさせないくらいに眩しい健やかな笑顔を見せてくれている。

雄吉「うん。借りてた漫画も、全巻読み終えたしね。」

雄大よりも朝早く目覚める雄吉は、いつも雄大が目を覚ますか朝食が出来るまでの時間に、雄大が貸していた漫画を読んで過ごしていた。一日に二、三冊は読破するようで、長編の人気漫画を貸していたのだが、それも今のところの最新作まで全て読み切ってしまったようだ。

雄大「そうか。」

今日までに全巻読めて良かったな。

そう言おうと思ったが、止めた。今日で彼にとって70年先の未来の日本での滞在を終えてしまうこと、それどころか、この世から去ってしまうことを暗に連想させることだと思い、雄吉を気遣ったからだ。

雄吉「全部読み切ることが出来て良かったよ。」

雄大「お、おう。」

まさか自分から発言してくるとは。

雄吉自身、もう今日限りで人生を終えてしまうこと、厳密には既に終えているのだが、旅立っていくことを受け入れているのだろうか。

雄大「その漫画、まだ続いてたから、全部読み切っても結末がはっきりしなくて、却ってもどかしくなるかとも思ったけど。」

雄吉「うん、まぁ、それは仕方ない。でも、所々で一応の節目はあったし、満足してるよ。」

雄大「それは良かった。」

特別なやり取りをしている訳ではない。だが、雄大にはこの時一刻一刻が、とても貴重なことのように思えて仕方ない。

雄大「下、行くか?」

雄吉「良いけど、雄大はまだ寝てたいんじゃ?」

雄吉はこの一週間の間に、その日に朝から予定がないときの雄大はゆっくりと起きてくるものと認識してしまったようだった。確かに雄吉の気付いた通りであり、普段の雄大は特別必要なことがない限り家族と朝食を一緒に食べれる時間に起きたりしない。

雄大「今日は普通に起きるって決めてたんだって。」

雄吉「ふ~ん。」

若干疑ってるような眼差しを送ってくる雄吉に態度で示さんと、雄大は起き上がって布団から出た。

雄大「そろそろ朝飯も準備出来てる頃だし、さっさと飯食って何かしよう。」

雄吉「うん。ありがと。」

ニコニコと笑いながら言ってきた雄吉のことを見届けてから、雄大は部屋を襖を開ける。

きっと雄吉は、もう残り少ない時間を出来るだけ長く一緒に居ようとしている雄大の気持ちに気付いているのだろう。それから、既に雄吉は今日の13:40に冥土へと飛び立つことを受け入れており、覚悟も決まっているのだろうと、雄大は思った。


 リビングへ来ると、既にテーブルの上には朝食の目玉焼きとハムサラダ、昨晩のバーベキューのときの余りの材料で作ったであろう肉野菜炒め、きゅうりの浅漬けが並んでいた。そして、父の雄亮ゆうすけが椅子に座りながら新聞を広げている。全てこの時間のお馴染みの光景だ。なんとなくだが、いつもと同じ営みがそこにあることにホッと安心してしまう。

雄大「おはよ。」

雄大の声に気付いたように雄亮が新聞の横から覗き込むように顔を出す。相変わらず朝っぱらから底なしの元気さが溢れる良い笑顔だ。

雄亮「おっ! 今日も雄大は早起きだなぁ。」

雄大「別に早起きってほど早くないだろ。そういうのは雄吉こっちに言うことだって。」

そう言って、雄大の後ろに立つ雄吉に話を振ってやる。

雄吉「おはようございます。」

雄亮「おはよう! 待ってたぞ。」

雄吉「え?」

いったい何事なのだろうか。雄吉を“待ってた”というのは、これから父は雄吉に何かしようとしているのか?

 とりあえず雄大は席に着くと、それを真似るように雄吉も席に着いた。その間に、雄亮が読んでいた新聞を畳んで横に置く。どうやら本格的に雄吉と何か話すようだ。それを証拠に、新聞を置いた雄亮はピンと背筋を伸ばして座っている。父がこのように子の前で改まった格好を見せることは、非常に少ないような気がした。

雄亮が姿勢を正して相対するように向き合ってくるものだからか、雄吉にも自然と背中に緊張感が走ったようだった。

雄亮「この9日間、どうであったかな? 楽しめたかな?」

意外にも、この時代に滞在したことの感想を聞いてくるだけだったことに、雄大はどこか拍子抜けしていた。しかし、雄吉は真摯に、そして笑顔で雄亮の質問に答えようとしている。

雄吉「はい。もう毎日がとても刺激的で、すごく楽しめました。こんなにのんびりと楽しい時間を送らせてもらって、本当に皆さんには感謝しています。」

雄亮「それは良かった。」

 こういうときの雄吉って、なんかすごく大人っぽく見えるな。

そんなことを感じながら、雄大は雄吉と雄亮のやり取りを横目に麦茶のポットを手に取る。

雄亮「君がここにやってきてからずっと聞きたいと思っていたんだが、70年前を生きていた人から見えた2015年は、どうなのかとな。」

雄吉「そうですね。」

ゆっくりと椅子に座りながら雄吉は答えた。どう答えるか一生懸命考えているのだろう。

雄吉「もう、想像を超えた世界でした。何もかもがすごくなり過ぎてて。だから、なんだか安心しました。僕がいなくなった後の日本で、どんどん生活も世の中も技術も優れていって、益々の発展が続いてくれたって知れたから。」

雄亮「そうか。安心できたか。」

何かに納得しているように何度も頷きながら雄亮が言ってきた。もしかしたら、父はこの時代の海村家を預かる者として、先祖の人たちにこの時代をしっかり生きている、やっていると胸張っていたかったのかもしれないと雄大は思った。だから雄吉にどう思ってくれているのか、知りたくなったのではないだろうか。

雄吉「それに、すごく嬉しかったのは、戦争が無くなってたことですね。」

雄亮「ああ、なるほどな。」

雄吉「戦争が無くなって、平和になってくれたことが、何より一番嬉しく思いました。」

雄吉が生きていた頃の日本は、常にどこかで戦争していた時代だったはずだ。そんな時代を生き抜いた雄吉にとって、戦争が無いこと自体がとても幸せなことだと感じていたということだろうか。

平和になった日本に生まれ、当たり前にある平和が尊いものという認識が薄れていた自分たちに、雄吉はとても大事なことを教えてくれたように雄大は感じていた。

雄吉「次は、こういう時代に生まれて、この時代の生活を満喫してみたいって思いました。出来ることもやれることも、僕が生きてた頃よりもいっぱいあるこの時代で。」

雄亮がガハハと豪快に笑い出す。

 相変わらず朝から馬鹿みたいに大きな声で笑うオッサンだな。

そんな毒を腹の内で吐きながら父の横顔を眺めているところへ、母の美恵子みえこが自分たちの分のご飯と味噌汁をお盆に乗せて運んでくる。

美恵子「そうねぇ。絶対に次はこの時代に生まれてくると良いわ。そしたら雄吉くん、もうやりたいことも途中でお預けになるなんてことは無いし。」

雄吉「はい! どうすればこの時代の子に生まれ変われるのか知りませんけど、絶対になんとかしてやってみます。」

一度止み掛けた雄亮のけたたましいほどの笑い声が、また広がり始める。

ひとしきり笑い尽くしたと思ったところで、雄亮はのっそりと席を立った。きっともう出勤の時間がやってきたのだろう。つまり、父にとっての雄吉とのお別れの時間がやってきたということだ。

雄亮「さてと、今日も一日頑張りましょうってな。」

リビングを出て行こうと歩き始めた雄亮を見送る美恵子も歩き出す。ここまでは普段通りの光景だったが、今日は違うイベントが起こった。美恵子の後ろを追うように雄吉も歩き出していたのだ。最後のお別れの挨拶をしたいのだろうか。

雄大も、頬張っていた肉野菜炒めを無理矢理飲み込んでから立ち上がり、玄関へ急行する。


 玄関に雄大が至ったときには、雄亮がすでに戸を開けたところだった。そして、雄亮はこちらへと身を翻し、ニコニコと優しい眼差しを浮かべながら雄吉に向けてくる。

雄亮「それじゃ、雄吉くん。ここで、お別れだ。」

雄吉「はい。」

笑顔で“お別れだ”と話してきた雄亮に対し、雄吉はどこか切なそうな目をしている。

雄吉「9日間もここに置いてくれて、本当にありがとうございました。いっぱいご馳走してくれたり、箱根に連れて行ってくれたり、本当に嬉しかったです!」

大きく頭を下げながら話す雄吉を見て、父はまた大きな声でガハハと笑ってきた。

雄亮「また近々、帰ってくるんだろ?」

雄吉「えっ?」

素っ頓狂な顔をさせながら頭を上げる雄吉。同じように、何をこのオッサンは言っているのだと言いた気な表情を、美恵子も見せていた。きっと、自分自身も。

雄亮「もうすぐお盆だし、9月になればお彼岸だ。」

雄吉「あぁ、なるほど。確かに。」

美恵子「そう言えば、お盆もお彼岸も、亡くなった人たちの魂が帰ってくる時期だったわね。」

あんまり意識したことはなかったが、お盆と言えば社会の中に身を置く大人たちにとっての夏休みで、毎年この時期を前後して新幹線や高速道路が大混雑するというのが、雄大にとってのお盆の印象だった。確かに、毎年お盆になると、美恵子が野菜で作った馬を玄関先に飾ったり、仏壇に灯籠を灯したりと、せっせとお盆における手続きに勤しんでいたように思う。元々は祖母がやっていたことでもあったのだが、祖母が亡くなった後は見事にその役割を美恵子が引き継いでいた。しかし、雄大はあまりお盆の本当の意味をしっかり噛み締めながら、その時期を過ごしたことはなかったように感じる。強いて言うなら、この時期に長期休暇を貰える父に誘われて、箱根や伊豆などに二泊三日くらいの家族旅行に出掛けることが、ある意味ではお盆恒例の出来事だったが。先祖の魂を供養するということは、まともにやっていなかったと思う。

 今年は絶対、お盆のときくらいはしっかり仏壇に手を合わせないとな。じゃないと、せっかく雄吉が帰ってきてくれてるのに酷いし、失礼だよな。

そんなことを考えながら、雄大は納得の表情で頷く雄吉を見ていた。

雄亮「ちゃんと、ご馳走並べて待ってるからな。」

雄吉「はい! 絶対に、また来ます! いや、帰ってきます!」

 本当に、帰って来いよな。姿はもう見えないだろうけど、絶対、俺たちの所へ帰って来てくれよな。

声に出して言ってしまいたかったが、それを控えた。今は父が雄吉と話しているのだ。最後の会話を存分にしているのだ。余計なことは言うまい。雄吉に掛けたい言葉ならば、後で伝えればいい。まだ自分には、雄吉コイツと一緒に居られる時間が残されている。

そう考えてのことだった。だが・・・。

美恵子「ご馳走並べてって言うけど、そのご馳走は全部私が作るんでしょうけどね。」

 そのツッコミ、ここで言わなくてもいいだろ!

そう言おうと思った雄大だったが、雄吉も雄亮もガハハと声を上げて笑っている。

雄吉「お母さんのご馳走なら、喜んで帰れますよ! お母さんのお料理、おいしかったですし。」

美恵子「ま、やだわ。本当にこの子は上手なんだから。」

ニヤニヤしながら答える美恵子だが、満更でもなさそうな感じである。

雄亮「雄吉くん。」

やや背筋を伸ばした姿勢の父が、雄吉を呼んでいた。かしこまった様子の雄亮に、雄吉は瞬時に緊張感を纏わせて、雄亮と正面で向き合う。まるで、陸軍の中で出撃前の部下が上官から訓示を受ける様子を見ているようだ。

雄吉「はい。」

雄亮「ありがとう。」

いつも以上に元気良く言い切った雄亮が、右手を雄吉に差し出している。

これが、本当に最後の挨拶にするつもりだろう。

雄亮「短い間だったが、キミに会えて良かった。」

雄吉は、嬉しいような切ないようなはっきりとしない表情を見せながら、差し出された雄亮の右手を握り締め、握手した。

雄吉「はい! 僕の方こそ、9日間もお世話になって、本当にありがとうございました。最期の最期に、良い思い出がたくさんできました。」

雄亮「それは良かった。あっちへ行ったら、親父とお袋にちゃんとやってると、よろしく伝えてくれな。」

雄吉「はい、任せて下さい。」

ニッと笑ってから雄亮は右手を解き、雄吉の後ろでこのやり取りを見守っていた雄大と美恵子のことを見てくる。

雄亮「じゃ、行ってくる。」

美恵子「行ってらっしゃい。」

こちらに背中を向ける雄亮が、一歩ずつ外へと歩き出す。そんな父の背中に向けて、雄吉が一歩前に出た。

雄吉「さようなら。」

立ち止まるかと思ったが、雄亮は首を横にしてチラリとこちらに視線をやるだけだった。

雄亮「おう!」

そして、どんどんと玄関から離れていく。

雄亮を見送った玄関で、少し項垂れる雄吉。

美恵子「さ、もうドアを閉めて、あっち行きましょ。」

言いながら、早くも美恵子はリビングへと歩き出していた。

雄吉「はい・・・。」

美恵子に諭されるように言われて、雄吉はようやく頭を上げる。玄関の扉を優しい手付きで締め切った雄吉は、ゆっくりと、困惑したような顔を見せながら雄大のことを見上げてきた。

雄吉「行ってしまったね。」

雄大「お? ああ、そうだな。」

なんと返事したら良いのか、咄嗟には出てこなかった。

会社へ行かないといけない身である父がただ家を出発しただけのことだから、行ってしまうのは当たり前のことなのだが、雄吉からしてみたら、これは間違いなく父との今生の別れを意味しているのだ。だから、それはひとえに自らの最期が迫ってきていることを感じることでもあったのだろう。

雄吉「朝ご飯、食べ終わったら、散歩に出掛けてもいいかな?」

雄大「もちろんだって。」

雄吉「うん、ありがと。」

何のために散歩するのだろうか?

何を考えて散歩がしたいと思ったのだろう?

雄吉の心境を先詠みするように、頭の中がうるさくなる。

そんな雄大の視界に、にこやかに笑う雄吉の顔が入り込んでくる。

雄吉「今日も一日楽しもう!」

雄大「そうだな。」

雄亮ほどではないが、雄吉も元気良く言い切っていた。

今日の13:40まで、あと6時間ほどの猶予がある。

 最後の一時まで、目一杯雄吉と思い出を作ろう。

ふと、雄大はそう胸の内で呟いた。





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