マッスルマン

不適合作家エコー

私はマッスルマン


世界は平和だ。


この世界に怪人はいない。

悪の秘密結社も今のところ見たことがない。


ついでに言えば、仮にそれらが現れたとしても彼らが人間である場合、私には彼らに加害する権利は何一つ持ち合わせていない。


それでも、私は来たるその日に向けて日夜筋トレとプロテインを欠かさない。


「私の名前、正木勝マサキスグルは世をしのぶ仮の姿。私の正体はマッスルマン」


(肉体)改造人間である。


敵がいるのかいないのか?

それは些細な問題だ。


古人の言葉にもあるだろう。

備えあれば憂いはない。


「筋肉はいい」


着脱出来る装備ではない己の実績だ。

筋肉は力であり

筋肉は自信でもあるのだ。


「そう、つまり大切なのは心の強さなのである」


故に私は今日もプロテインを飲む。

牛乳と共に摂取する。


私はマッスルマン。

今日も筋トレとプロテインを相手に最高のファイトを続けるのだ。

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