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「…なにかあったんですか?」


「…いや、なんでもない」



今までのやり取りを見てた女の人が心配したように聞くが青年は首を振って返す。



その青年の言葉に女の人は踏み込む事なく黙る。



「…ごちそうさま」



会話も無く静かな空気が流れる中、女の人が青年をチラチラ見ながら手を合わせて食器を片付けた。



「…あの…休憩後は何を…?」


「…ああ、とりあえずランニングしてから基礎をやろうか」



女の人が様子を窺うように聞くと青年はいつもの様子に戻ったように言う。



「分かりました」



女の人は頷いてから青年に配慮してなのか外に出て行く。



「…あの、なにかあったんですか?」


「…は?」



女の人が外に出て空になってる皿を集めていた彼女に話しかけると不思議そうに返される。



「いえ…先ほど変な雰囲気だったので…」


「ああ、アレが『魔剣士』とやらになったのが気にくわないっていうから」



女の人が聞きづらそうに軽く理由を説明すると彼女は軽く説明した。



「…あ、で、でも感謝してましたよ…?」


「へー…で?」



だからなに?と彼女は青年の様子を告げた女の人を冷たい目で見た。



「あ、いえ…なんでもないです、すみません…」



女の人が謝ると彼女はスキルを使って皿を綺麗にして家の中に入って行った。



「…怒ってる…ワケでは無いのかな…?」


「ウォフ?」



女の人は寄って来た魔物の頭を撫でながら疑問系で呟き、魔物も首を傾げる。

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