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「剣スキル『ダブルスラッシュ』!」


「ふっ…」



ほんの少し体勢を崩した青年に女の人がスキルを使って攻撃するも横に跳ばれて避けられる。



「…ふむ、今のは大技を連続で使った方が…いや…後の事を考えると…」



女の人の戦術を見て男はブツブツを呟きながら分析した。



「剣スキル『ハードスラッシュ』!」


「ぐっ…!」


「剣スキル『ブレイズスラッシュ』!」



青年は女の人の剣を受け止めるも衝撃が強かったのか顔を顰めて一瞬動きが止まる。



その隙を突いて女の人が連続でスキルを発動させて攻撃した。



「うぐ…!」



女の人のスキルでの攻撃を食らった青年に38と白い数字でダメージが表示される。



「剣スキル『バルドスライサー』!剣スキル『トライスラッシュ』!」


「ぐぅ…!」



女の人が畳みかけるように次々とスキルを発動させて攻撃を当てると青年に21、9、10、11と白い数字でのダメージが連続で表示された。



「「…そろそろ5分か…」」



スキルでの攻撃を食らっても大したダメージは受けてない青年と、袋からケータイを取り出して時間を確認した男の言葉が被る。



「…っ!盾スキル『ガード』!盾スキル『プロテクション』!盾スキル『イージスガード』!騎士スキル…」



青年の呟きを聞いて女の人は今まで節約していたMPを使い切るように防御を堅めるスキルを連発して使った。



「…5分だ、行くぞ!」


「っ…!」



袋からケータイを取り出して時間を確認した青年の言葉に女の人は緊張したように盾を構える。



「剣スキル『スパイラルエッジ』」


「きゃあ!」



青年がスキルを発動させて攻撃すると盾で防御してガードという表示が出たにも関わらず、女の人に199という白い数字のダメージが表示された。

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