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「…一体どこに行こうとしてるんだ?」
「あんたが交渉した魔物と会おうと思ってね」
「…なぜ?」
彼女は青年の問いに答えるも理解できないといった感じで尋ねられる。
「魔物はゾンビ状態から戻しても襲ってこないとは限らないじゃん?」
だから言葉が通じる魔物に説得して貰おうと思って…と彼女は青年の方を見ないで言う。
「…なるほど、そう言われたらそうだな…」
彼女の言葉に青年は納得したように呟いた。
「…ところで、その魔物がいる場所は分かっているのか?」
「適当に歩いてれば遭遇するんじゃない?」
「…適当に、って…こんな危ない街をか…?その魔物場所は知ってるから案内しよう」
青年が聞くと彼女が適当に聞き返し、呆れたように言った後に案内役を買って出る。
そしてゾンビ状態の人々を避けながら歩く事数分。
『…主は…』
「久しぶり…だな」
「ふーん…コレがねぇ…予想とちょっと違うかな」
喋れる魔物が気づくと青年が挨拶し彼女がポツリと呟いた。
『その隣の人間は?』
「ん?ああ、私はこの作戦の発案者だよ?」
不思議そうに魔物が問うと彼女が聞き返す。
『…街を半分魔物の領土にする、とかいう作戦の…?』
「そうそう、というワケで…魔物のゾンビ状態を解除した時の説得に協力してくんない?」
疑うような魔物の言葉にも彼女は軽いノリで提案する。
『…説得?』
「…俺が君達に話したような事だ、いきなり襲われないように…だな」
『…分かった、けど、騙した時は一緒に暴れるからな』
理解出来ないように聞いてきた魔物も青年の説明を聞いてまたもや釘を刺しながら了承した。
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