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「「「う~…あ~…」」」
「噛まれないように気をつけろよ!」
「間違っても倒すんじゃないぞ!」
群がってくるゾンビに騎士団の面々は声を掛け合いながら迎撃していく。
「いやー大変だねぇ…」
大釜を押しながら彼女は他人事のように呟いた。
「「「う~…あ~」」」
「中にはHPが低いやつもいるから気をつけろ!」
まさかの敵を倒さずに撃退する事に騎士団は困惑しつつもゾンビを彼女達に近づけないようにする。
「HPが低いやつはどうすれば!?」
「蹴り飛ばせ!」
「赤で点滅しているやつは!?」
「投げ飛ばせ!」
騎士団の面々が困惑しながら問うと『騎士団長』と表示されている男が答えた。
そうして混乱状態の中を拠点と呼ばれる場所を目指して進む。
「あそこだ」
「みんな、あと少しだ!踏ん張ってくれ!」
「「「「イエッサー!!」」」」
男が目的の場所を指差し青年が声をかけると騎士団の面々の士気が上がった。
「もう少し…もう少しだ…!」
徐々に目的地である拠点に近づき青年は士気を下げないように状況を報告し続ける。
「…よし!みんな、急いで中へ!」
ドアを開けて拠点となる大きなビルの中に大釜を入れると慌てて青年が外に出た。
そして群がるゾンビの猛攻を凌ぎ切った騎士団の面々がビルの中に入ると青年がドアを閉めて一旦鍵をかける。
「…ふう、とりあえずは第二段階は完了…次は第三段階だな」
作戦の山場を抜けたからか青年は一息吐いてから告げた。
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