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「ふむ…魔物はもっと凶暴だったハズだが…」
男は『Lv11』と表示されてるまだ子供の魔物に唸られながらも触ろうして零す。
「嫌がってはいるが、襲う気はなさそうだ」
「嫌がってるって分かってんなら止めろよ」
冷静に分析している男の言葉に彼女はツッコむ。
「…っ!…よ、よーしよし、怖かったねー…」
なぜか自分にすり寄ってきた魔物に彼女は一瞬ビクッと驚くも頭を撫でる。
「…魔物に懐かれているとは…」
「いやいや、こんな風に近づかれたのは初めてだけど…」
男の意外そうな呟きに軽く否定をして彼女は魔物から離れた。
「よし、俺も…」
意を決したように男は魔物に近づくも唸られて警戒される。
「…なぜだ…」
「なぜだ…って…その不思議に思える頭が凄いよ」
傷ついたように魔物から離れた男に彼女は呆れながら返して家の中に戻った。
「?どこかに行くのか?」
再び外に出てきた彼女を見て男が不思議そうに聞いてきた。
「ちょっとね」
「どこへ行くんだ?」
彼女が適当に返して歩き出すと後ろから男がついてくる。
「…なんでついてくんの?」
「え?…いや、気になるから…」
睨むような彼女の冷たい目に男は一瞬たじろぎ恐る恐る返した。
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