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「…この洞窟は…少し変だな」



片側だけ川のようになっている洞窟の中を歩きながら青年が呟く。



「…池…?いや…ソレにしては魚が…」


「いけすだよ、いや…養殖場かな?」



洞窟の奥にある大きな池を見て首を傾げてる青年に彼女が教える。



「!?そんな事も…!?」


「色々聞いて回ってたから知識だけはあるからね」



驚く青年にそう言うと彼女は池の近くにある網を使って泳いでる魚を掬う。



「今日の夕飯は焼き魚とキノコの網焼きかなぁ…」



下ろしたカゴに魚を入れながら彼女は夜の献立を考え始めた。




「焼き魚か…魚はちょっと…」


「…なに?あんた厚かましく夕飯まで食べてく気なの?」



頬を書きながら告げた青年に彼女が冷たい目を向ける。



「ああ、いや…すまない、口が滑っただけだ」


「…はぁ…食べるならあんたの分まで作るけど?」


「!!じゃあぜひ!」



彼女はため息を吐きながらもしょうがなさそうに嫌々(いやいや)な顔で聞くと青年は笑顔になって頼む。



「…もしかして君って…ツンデレ、ってやつか?」


「…どうだかね」



青年の言葉に彼女はギロッと睨むも適当に流した。



「今度はどこに?」


「洞窟」



また来た場所とは違う場所へと歩き出す彼女に青年が問う。



「っとその前に…」



左側に向かって歩いてた彼女が急に右側に方向転換する。



「ねぇ、あんたこの岩を斬れる?」



岩がゴロゴロしてる場所で彼女は大きな岩に手を当てて青年に聞く。

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