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「…やっぱり」
空になった大皿をペロペロ舐めてる魔物達を見て彼女は呟き、大皿の近くに大きな鍋を下ろした。
そして大きな鍋の中のお玉を取って残ってる中身を大皿に盛る。
「…まああれだけじゃ行き渡らないよなー」
彼女はズルズルと大きな鍋を引きずって他の3つの大皿にも均等に盛っていく。
「よし、洗浄スキル『浄化』」
土で汚れた大きな鍋とオタマと手袋をスキルを使って綺麗にし、家の中に戻った。
「?どこに行ってたんだ?」
シンクで皿を洗っている青年が戻ってきた彼女の方を向いて聞く。
「足りないだろうと思ってたから補充」
大きな鍋をテーブルの上に置いた彼女は食事を再開する。
「…それにしても困ったな…こんな美味しい料理を食べたとあっては…魔物達はこの山から出ていかないだろう…」
青年ら自分が使った皿と鍋を律儀に洗い終わった後に拭きながら呟いた。
「ちょうど良いじゃん、この山から出ていかないって事は他の街を襲わないって事だろ?」
ご飯は食べれるんだから、わざわざ人を襲う理由も無いワケだし…と彼女は料理を食べながら言う。
「!?そうか…!確かにそうだ!魔物にとっては住みやすいこの山から出る必要は無いハズだ!」
「あんた達が魔物を刺激するとか余計な事をしなけりゃね…ごちそうさん」
青年の喜んだような発言に彼女は皮肉で返し手を合わせる。
「洗浄スキル『浄化』」
何かを言い返そうとするも何も言い返せない青年を無視して彼女はスキルを使い皿とスプーンを綺麗にした。
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