第471話 ◆魔物との戦い (その2)
◆魔物との戦い (その2)
セレエルさま、わたし前に言いましたよね。 わたし結構強いです。
その言葉どおり、対ゴーレム戦でサリエルは圧倒的な強さをみせた。
ゴーレムが繰り出すパンチも、赤い目から放たれる光線もサリエルには全く効かない。
ゴーレムのパンチが思いっきりサリエルの体にヒットしてもサリエルは微動だにもしない。
ただ、拳が何かに当たった大きな音だけが、あたりにバァーーンと響き渡る。
あたしは、サリエルには今日から敬語を使った方がいいかしらと本気で思った。
サリエルはしばらくの間、ゴーレムの攻撃をヒラリヒラリとかわしていたが、やがて右手に金色の鞭を出現させた。
その金色の鞭でゴーレムをたたく度に、ゴーレムの体がボロボロと崩れ落ちていく。
右腕が崩れ落ち、左拳が半分砕け、最後の一振りが首に当たると頭がもげて地面に落下した。
すごい! サリエルさん、超かっこいいです。 ←半分敬語
えへへ セレエルさま、それではご褒美をください。
はいっ もちろんよろこんで! あたしはサリエルの頭をいっぱい、なでなでしてあげた。
でも、あの金の鞭の威力はすごかったですねー。 ←どうしても敬語になる
あーー あれですか。 あれは、セレエルさまを縛ったときに使った鎖ですよ。
な・・なんですと。 もしかして、あんなに強力な武器であたし縛られてたんですか?
はい♪ あれはサリエル専用の超便利グッズなんです。
はぁ、そうでしたか。 それはどうもデス。
魔石でできたゴーレムを倒し、その他の魔物たちもこちらの罠で半数近くに減った。
戦闘1日目は、もう日も落ちて魔物たちの姿も闇の中へと消えていった。
***
明日は残りの魔物を追って、湿地帯を北に進むことにする。
魔物たちを国境の外まで追い出したら、見張りの部隊を残して本体は帰路につくぞ。
おーーっ!
リアムの言葉に兵士たちも勢いよく答える。
しかし、翌日にはなんと形勢を大逆転され、セレネ軍は全軍敗走せざるを得ない状況に陥るのだった。
***
ちょっと、配送ってどういう事!
セレネさん、字が間違ってますよ。 配送でなく敗走です。
あ゛? なに? ちっさいことでいちいちうるさいわね。
(うわ・・ 女子あるある会話だ)
そんなことより、目から光線出せないから敗走したんじゃないの?
まだ、そんなこと言ってるんですか。 前回ダメって言いましたよね?
えーー 覚えてない!
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