ちら裏閑話
江戸川原 うんぽ
余裕
ファミリーレストランで昼食をとる事が多い。ガツガツ平らげて飲み物を飲んで一息つく。紙ナプキンを2枚手に取り広げて重ねて鼻をかむのが一連の流れになっている。よく周りが見えている店員は仕事が出来るんだろうと思うが、それがかえってこちらを狼狽えさせる事がある。私がこれから鼻をかみ、口回りなどキレイにしようとしている処へ「お下げしてよろしいですか?」とやってくる。
食べ終わってるからお下げしてよろしいものなんだが、私はこれから鼻をかんだり少しほじったり、折り畳んで口回りを拭いたりしようとしている処なのだ。それに使用した紙ナプキンも食器と一緒に下げて欲しいのだ。しかし、すでに目の前に回収しにきている。ちょっと待ってもらって鼻をかんでもいいのだが、それだと周章ててしまって思った処置ができない。それに恥ずかしい。仕方ないので「どうぞ」と下げてもらって、広々としたテーブルに使い終わって丸めた紙ナプキンを転がしておく。もう少し食器をかたす前に余裕と言うものが欲しいなぁと思うが、席を発った後、その紙ナプキンをかたすのも店員なのだから文句なんて言えない。
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