チェーンスモーキング
鹿爪 拓
第1話 梅雨明けを知った日
私の職場は地方のショッピングセンターにある。○トーヨーカドーや○オンのようなものを想像していただければ問題ない。そこにある一区画で、子供を相手にした商売をクチに、なんとか飯を食えるようになった。
地方というのは都市部と比べると車が多く、人は少ない。この土地も決してそれから外れているわけではなかった。色のバリエーションが少ない衣料品店。客が呼べているのかも怪しいのに、駐車場の敷地は7割を占めるだろうパチンコ屋。車の通りだけは賑やかなバイパス道。すべて変わることなく、人だけが老いていく。
そのショッピングセンターの出入り口には、どの自動ドアの前にもスタンド灰皿が設置されている。世間の禁煙を奨励するニュースなど、どこ吹く風だ。
そんなどこにでもあることを、少しずつ。
ふと気付いた日常のあれや、これや、そんな、こんなを。
覚えていることだけ、つらつらと寝入り
きっと毎日ではないだろう。週一でもいいくらいだ。
8月3日 仕事の上司が他人と会話している内容を聞いて、梅雨明けを知った日
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