これは、中学２・３年の頃だったと思う…

今まで感覚でしか感じていなかった僕が初めて視覚で確認した話だ

家で一人部屋にこもってテレビを見ていた

そこで、築１００年以上の家が紹介されていた

見ながら

（こういうとこには、いそうだよなぁ～）

と思いながら部屋が紹介されているのを、ぼーっと立膝に肘をついてみていた

すると、右下に手が映っているのが見えた

初めは、僕自身のいる位置とほぼ同じなので、僕の手が映っているのだろう…と思って気にしていなかったが…

よくよく見てみるとおかしい

僕はテレビに向けて手の甲を見せている

なのに、テレビに映っている手は、向こうからこちらに手を出している感じ…

つまり、指先が見えている

念のために、他に人がいないか見回す

もちろん、入ってきていないので、いるはずもなく僕一人

目の前のテレビには手

僕の手を動かしても、向こうの手はピクリとも動かない…

ゾッとしながらも、その手をさらによく見る

手の部分だけで、腕や服があるべきところには、それらしきものは無い

そして、部屋が移動した瞬間…画面が変わった瞬間にその手は消えたのだった

その手は、今もその家の中にいるのだろうか…

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