全てがなくなる瞬間に

織乃 颯

第1話

その日全てが消え去った。


私が長い時間書き上げた物語。


書き残さないともう二度と書けない物語。


誰も知らない物語。誰にも伝えられない心の内の物語。


書こうとしても、もう二度と振り返ることが出来ない。絶対の物語。


そう、もう二度ともどらない。


振り返ることができない。振り返ろうともできない。


全てがなくなる瞬間に、私の心の内の一つも消え去ってしまうのだ。




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全てがなくなる瞬間に 織乃 颯 @satu

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