もののけ委員会!

@naonya

第1話 「ようこそ!」

とある小学校の図工室前の廊下。

そこに掛けられた全身鏡。

・・・・の前に、1人の女子生徒が立っていた。


鈴花「(本当に通れるの・・・?)」




さかのぼること十数分前・・・・・・


ーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー



ついに、私も4年生。

小学校生活もあと半分か・・・。

そう思うと今まであっという間だったな・・・。


鈴花「・・・・・・・。」


つい、あの事を思い出してしまう。

だめだ。暗くなるな私。あの事は、もう忘れなきゃ。


鈴花「そろそろ帰ろうかな・・・。」


??「こんにちは~!三月鈴花サマ♪」







三月鈴花「・・・・・・へ?」


振り返ると・・・。



・金髪碧眼


・肩にかかる程のストレートヘア


・明らかに場違いなフリルだらけのワンピース

鈴花「(お父さんのファンのひと・・・?なんで学校まで・・・。)」


??「ちょっとちょっと!

   無視はひどいよ、流石に。

   そこは、「だれですか?」って聞いとくとこでしょうが!」


鈴花「え・・・。

   ・・・ど、どちら様でございましょうか・・・。」


??「(何この子!すごく面白いんだけど・・・!)」



本当になんなの?

誰だろ・・・。こんな人知り合いにいないし・・・。

どうしたらいいの!?


春美「えー、コホン。

   私はハルミ。あなたに渡したいものがあるんだけど・・・。」


や、やっと名乗った・・・。


鈴花「え、っと。私は三月鈴花です。

   話しかける相手、本当に私ですか?」


春美「ええ。間違いないわ。4年2組出席番号19番、

   5月21日生まれの三月鈴花さん。」


三月鈴花「え」


なんでそんなことまで知ってるの・・・!?

呆然としている私を放っておいて、ハルミさんはポケットを漁る。


春美「えっと確かこっちのポケットに・・・・・・・

   ・・あったあった。はい。これ。」


三月鈴花「・・・?」


それは、缶バッジだった。

春美「それを服に付けて図工室の大鏡に触れてみて。

   私はまだ仕事があるから、1人で行ってね。」


それだけ言ってハルミさんは行ってしまう。

・・・・・・!?!?!?!?

ど、どうすれば・・・。

と、とりあえず、缶バッジを・・・。



カランッ



あっ。

落とすとか、私慌てすぎ・・・。



カランッ



・・・。

ま、また・・・!?

い、い、一回深呼吸しよう・・・。

何事も落ち着くのが一番・・・。


すー、はー。


すー、はー。


よ、よし。

もう一回・・・・。



カランッ

三月鈴花「えっ・・・。」


明らかにおかしい。

落ち着いてもまた落とすなんて・・・。

いくら手が滑ったとはいえ、三回連続は絶対におかしい!



あっ。



もしかしたら、ハルミさんなら何かわかるかも・・・!

よし、ハルミさんを探しに行こう!

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