アルターユニバース

Alice-Q

00 フラグメント

 月に同程度の大きさを持つ宇宙船らしき物体が漂着して一世紀が過ぎた世紀末。

 今まで沈黙を守っていた宇宙船『エターナリィ』はひっそりと地球に向けて船員の一部を送り出した。

 それからすぐに宇宙船の名前が世の中に公開され、数日後には国の名前がニュースで流れた。それはごく最近の事だった。

 姿形は地球人と変わらない謎に満ちた宇宙人。

 その者達は流浪の旅人。


 『セフィランディア共和国』という謎の満ちた国。


 不思議な事に彼らの言語は自動的に翻訳されているらしく、全ての国に等しく言葉が通じるらしい。

 とはいえ、翻訳できない単語も確認されている。

 例えば新しく出来た言葉。一部の固有名詞など。それらは日を改めると支障なく通じるようになる、場合もある。

 新しい言葉は理解しなければ宇宙人だろうと理解する事は出来ないと思うけれど。

 地球人と宇宙人の交流が始まり、最初は期待と不安がない交ぜだったが数年も経てば関心も薄れていく。

 これはただ、それだけの物語。


 平穏な世界。

 混沌とした世界。

 未知の冒険。


 それはそれを望む者が手にすれば良い。

 たとえ十一巡目に再構築された宇宙だとしても。

 宇宙を造りしガイアは『天叢銀河てんそうぎんが全集』の一冊を開く。

 を愛おしそうに撫で付ける。

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