お互いの驚きポイント

そう言いながら、いつも通りすり潰していく


「…普通にすり潰していくね…」

「うん、まぁ、量が増えただけだし?すり潰す時間は少し長くなるけどさ」

「1個1個を200回以上するよりは早いでしょ…」

「ん~、まぁ、そうだね!てか、そうじゃなきゃコレの意味無いじゃん?」


そんな会話をしながら20分程すり潰していくと

ユウキは蛇口から水…といってもセレインの湖の水だが…を出して

乳鉢の中に入れていく


「あれ?こーゆう時に使うのって…セレインの湖からの水だったり

綺麗な水だよね?普通の水で良いの?」

「ん?コレセレインの湖の水だけど?」

「えぇ!!?今、普通に蛇口から…って、魔石が水の魔石じゃない!!?」


蛇口=水の魔石という考えしかなかったミナミは

蛇口についている魔石を見て驚愕の声をあげる

ココで、それを思いつく人はまずいない…

というか、その属性の魔石があまり出回っていない


「何で蛇口に転送の魔石がくっついてるの!!?」

「え?だって、その方が便利じゃん?」

「いや、転送魔法がそもそも希少なのに…

てか、どうやってこっちに転送してきてるの!!?」

「転送の魔石に印つけて、片方を起動したままセレインの湖に放り込んできたんだけど?」

「普通、そんなレアな魔石を湖に放り込まないよ…」

「でも、湖の中だし、誰も取らないでしょ?」

「いや、どんな魔法が発動されてるか分からない魔石を

勝手に取っていこう…とはならないけどさ

でも、転送魔法の魔石は一個あれば滅茶苦茶便利で手放すとか…

………………ぇ、ちょっと待って…」

「ん??」


何かに気が付いたらしいミナミは

静かに考え事を始める

ブツブツ何かを呟きながら、しばらく考えた後…


「何で転送魔法の魔石二個も持ってるの!!!?」

「ぇ?そこ?」

「もー、さっきも言ったじゃん!転送魔法の魔石って珍しいの!!」

「うん、言ってたね?」

「普通二個も持ってないの!!!」

「へぇ~、そうなんだ」

「いや『へぇ~、そうなんだ』じゃないよ!!!」

「えぇ~?でもさぁ、ミナミは僕が転送魔法で帰ってきても

何も驚かなかったじゃん」

「だって、帰還の翼は誰でも持ってるでしょ!?」

「(成程…帰還の翼で帰ってきたと思ったのか…)

でも、転送魔法の商品は珍しいんじゃ?」

「帰還の翼以外のマジックアイテムなら珍しいけど

帰還の翼は普通にギルドで買えるし、借りれるけど?」

「ぇ…でも、転送魔法使える人は少ないって…」

「あぁ、そっか、ユウキちゃん知らないんだ

帰還の翼はね、数が減ってきたら女神様からギルドに送られてくるんだよ」

「…マジか…」

「うん」


今度はユウキが驚く番だった

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