性別間違われるのは、普通です

「はぁ…はぁ…言わせておけば…ッ」


何度も攻撃を繰り出した男は疲れが見えてきた

一方、ユウキは全然余裕である


「そろそろ終わらせるか…」


この戦闘中をどのように終わらせるか分からないので

ユウキはとりあえず男に攻撃する

パンチやキック…回し蹴りなどなど、攻撃をどんどん打ち込んでいく

7発攻撃を入れて、ふと手を止める


(コイツのHP確か600辺りだったよね

 今の7発と初っ端の1発で400くらいダメージいってるから

 残り200くらいだよね…これって、0になったらどうなるの…?)


普通に考えるとHPが無くなると死んでしまう…という事

しかし、ココはどうなのか…それが分からない

とりあえず、相手がノビてしまっているので

これ以上するのはどうかと思い手は止めた

しかし、頭上の『戦闘中』が消えない


「もう、終わりで良いだろ…」


ユウキは声をかけたが、男には届かなかった

しかし、男の上にあった『戦闘中』が消えたのだ

自分の頭上を見ると、同じように文字が消えていた

どういう原理かは分からないが、これも含め図書館で調べようと思う


「おぉ!!兄ちゃんすげーな!」

「小さいのに、よくやるねぇ」

「見てて、スカッとしたよ~」

「ホント、アイツには困らされてたもんねぇ~」


戦闘が終わった瞬間、周りの人から褒められる

性別が間違われているが、その辺は気にしない

とりあえず、やはり、あの男は困った人だったようだ

周りに設置されていた柵は、ギルドの職員さんが素早く撤去し

男の体は担架で運ばれていった

すると、人々の流れは再び元のように戻り

ユウキの周りにいる人以外は元に戻った


「ハハハ…と、とりあえず僕は急ぐから!」


ユウキは、そう言って人ゴミから脱出し、カウンターへ向かう

あの騒ぎの間に、業務は進んだのだろう…カウンターある列は

だいぶ短くなっていた

ものの数分待つと、カウンターの姉さんとご対面

お姉さんはニッコリ笑って、ユウキを迎える


「もう討伐依頼終わったの?

 あら、新しい依頼ね…前の依頼が進まないからって、他の依頼を探しに来たの?」

「違う違う、ちゃんと討伐依頼こなしてきたよ」

「え…うそ!!?」


お姉さんが疑うので、ユウキはカウントカードを取り出してお姉さんに渡す

お姉さんはそれを、スッと薄い板の上に置いて、何やら画面を見ている

画面はPCの画面と同じ感じだ

ユウキの方からは何が書かれているか見る事は出来ないので

ただ、お姉さんが確認し終えるまで待つしかなかった

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