神川アスカの日常

新城 零

第零章 プロローグ

プロローグ

 ――そもそも俺が何で一地方のターミナル駅からバス一本で行ける距離にある住宅街の中にある高校に行くのかというと、それはただ単に「近かった」からだ。

 別にその高校に「都市伝説」があるわけでも、「学校の恐怖七不思議」があるわけでも無く、「宇宙人」が登校して来たりするわけでも無い。俺の住む地区では普通の成績の奴らが来る普通の高校だ。

 というか「都市伝説」や「学校の恐怖七不思議」、「宇宙人」がいる学校がこの世にあるわけが無い。

 そう。全ては科学で説明が付く。

 この世の中そんなに上手く行くわけでは無い。

 そう考えながら俺は住宅街の中を自転車で颯爽と駆け抜けていき、高校へと向かった。

 

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