キミとボクと温度感

白と黒。光と影。イチとゼロ。

勇者が在る所に魔王が在るように。


なんてカッコつけて言ったけど、要するにこの世は対比だらけで、その対比も恋も同じようだよねって思う、それだけの事。

キミとボクの話。


冬になれば温もりを求める。

乾いたならば水を求める。


求められたら、期待に応えよう。


冷たい手は冷たい手で平均化

表面温度は冷たいくせにこの血流は暖かい。


ぐんぐん暖かくなる君の顔に

表面は冷たい手を添える。


そしてショート寸前の君の前髪に

フッと息を吹きかける。


恥ずかしくなって俯いた君を見て

水なんかどう?って君に渡すと

君は美味しそうに飲む。


それで時が経って冷たくなったら

好きだよ

なんて言葉で君を暖かくする。


この温度感が大切。

寒くもなく暑すぎもなく。


平均体温30℃

キミとボクが繋がるいちばん最適な温度。


いつまでも、いつまでも、いつまでも。


なんてことはもちろんなくて

君は熱を出して倒れたんだ。


ピーッてね


エラー

シャットダウンします。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る