ヤンデレ×お母さん
野口マッハ剛(ごう)
どやぁ……。
空はわずかに春の色を取り戻している。さっきまで雨が降っていた。子供たちの声が聴こえる。下校の時間かな。私は子供の帰りを待つ。可愛い可愛いわが子。そう言えば、あの子はこんなことを言っていたっけ。クラスメイトのとある女の子が好きって。そう……。私はなんとも思ってない。でもね、段々とわが子が私から離れていくような気がする。それは甘酸っぱい。あの子は私から離れていく。それって当たり前のことよ。私は包丁を研いでいる。もしもこれをあの子に向けたなら、その時はお母さん失格かしら。わからないなんて言えない。でもね、私はわが子であるあの子が好き。男の子ならお母さんを思ってくれるのがちょうど良い。あら、あの子が帰ってきた。私は包丁を握りしめた。ドタドタと台所に入ってくるわが子。お母さんね、大事な話があるの。もう、クラスメイトの女の子のことを考えなくても良いようにしてあげる……。
ヤンデレ×お母さん 野口マッハ剛(ごう) @nogutigo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます