第4話 所持品チェック
さて、ベッドの上に広げられた持ち物は。
着替えが数日分とタオル。今はいている靴以外に、サンダルが一つ。
携帯食が3日分。これはどこにいても必ず常備するのが冒険者の心得だ。
そして、ウォーターボトルと着火チャン。ウォーターボトルは魔石が仕込んである金属製の蓋つきのコップで、魔力を消費しなくても、ふたを開けてスイッチを押すと水を貯めることができる。着火チャンはライターっぽい魔道具。簡単な魔法はみんなが使えるが、手ごろな値段なので旅行者には人気だ。
あとは、調理器具と食器、野営用の寝袋、雨具。
武器は調理にも使える小ぶりのナイフがニ本と、腰に下げられる折り畳み式の洋弓とホルダー。
簡易な矢を作るための道具一式
小銭の入った財布とギルドカード。
先日得た大金も含めて、持ち金のほとんどは、冒険者ギルドに預けている。
冒険者ギルドから発行される金属製のカードには持ち主の登録情報と履歴、預金額も記録され、専用の魔道具で読み取ることができる。また、国内の提携ギルドであればどこでも預金を引き出すことができる。
ギルドは国に所属する組合のようなもので、戸籍の管理と税の徴収も担っている。
よほどの事情がない限り、国民はすべてどこかのギルドに所属しているのだ。
コイルの所属は冒険者ギルドで、階級はE。
冒険者ギルドは全国組織で、国内ギルドの一番の大手。冒険者はA~Fの階級に分けられ、ギルドに寄せられた依頼をこなしたり、魔物を狩ってくることによって階級を上げていく。
仕事のジャンルは様々だ。おおまかに町の便利屋さん的な役割を果たす内務冒険者と、壁の外に出て活動する冒険者に分かれ、それぞれに級を上げていくことによって、受けられる依頼が増えたり、高額の仕事が舞い込んできたりするが、同時に税率も多少上がるのが難しいところだ。
話がそれたが、以上がコイルの持ち物だ。そして、それが全部入る大きなリュック。
よく、冒険者の間で「トウキョウの方でさ、何でも入る魔法袋が出来たんじゃねえ?」と話題になっているが、まだ開発はされていないらしい。
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