噂の九説
町外れにある小さな駄菓子屋、今では訪れる人も少ない。
その駄菓子屋には店員の姿は見受けられず、
たまに客が来ても奥から誰か出てくる様子もない。
その町には子供だけに伝わっている話がある。
あの駄菓子屋で買い物をするにはお金を置いておけば
お菓子を持って帰って良いんだよ、と。
駄菓子屋の無人販売所と言った感じで子供たちに伝わっている。
見てみるとお菓子の箱には一つ一つ丁寧に値段が貼られている。
子供たちはそれを見て代金を置いていくようだ。
それでも決まりを守れない子供もいる様で
お金を払わずにお菓子を持っていった子がいた。
その子は友達が行くと言うのでついて行こうとしたのだが
今度はお店が見つからない。
友達は何度も行っているし、その子も道を忘れているわけではないのに
辿り着かない。
結局お店には行けず諦めた。後日、友達が行くと何事もなくお店はあった。
お金を払わなかった子はその後もあの駄菓子屋に行くことはできなかった。
唯の噂。
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