Alptraum. -a tale of valentine's tragedy .
正保院 左京
前章
それの夜が引き起こしたのは血の雨が降るような惨劇。嫉妬や憎しみの入り乱れるその惨状は世にも奇妙な光景であった。そんな筆舌に尽くし難いような状況に独り取り残された少年。そして暗闇に嗤う少女。彼女の目には何が映るのか。
男ならば、誰しもが心躍り、舞い上がるであろう二月十四日。バレンタインデーだとか呼ばれるイベントが高校生活に於いて群を抜いて重要なものである。と、もはや常識のように語り継がれている。
そして近年、女の子同士、ただ仲の良い男の子、さらには自分に贈る人までいると云う。もう何が何だかわからない。時代に取り残された様な、高校生おじいちゃんの僕には縁もゆかりもない話だ。
僕はそれ程この日のことが好きではないし、こんなうんちくを垂れるほどにこの日が大嫌いだ。
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