熱
頭から爪先まで火照っている
この躰は何と戦っているんだ
喉の奥が焼け付くような感覚
得体の知れない魔物が暴れて
内臓も何もかもが滅茶苦茶だ
気がつかないフリをするのも
もう限界なんだよ、胸が痛い
いつの間にか入り込んできた
コイツでいっぱいになる毎日
認めちまえばいいんだろけど
負けるみたいでイヤなんだよ
悟られないように息をひそめ
額に触れた、冷たい手の感触
その掌が僕の熱さと同化する
乾いた唇が、かすかに開いて
放っておいてくれよ、なんて
本音の代わりに絞り出した声
掠れてしまったのは熱のせい
嘘をついたからじゃないんだ
熱よ、これ以上あがらないで
うなされて口走らないように
気がつかないフリをするのも
限界なんだよ、好きなんだよ
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