第44話 全国決勝大会の結果
全国決勝大会は、第4位でした。
応援ありがとうございました。
私の予定では2位とか3位だったのですが、間違えてソの音をラって弾いて、ソって弾き直ししてしまいました。
しかも連打です。ララ、ソソって…。(一オクターブ)
これは…ね…やっぱり減点かな?
とても広い響きの良い会場で、もちろんフルコンサートのピアノで、スタンウエイというメーカーのピアノでした。(数千万円のピアノ)
途中から、ハッと気がついたのです。
「私、今、すごい所で弾いている。響きを聴いて楽しまなくては…。」
じゃあハッとするまではどうだったのか?
『間違えないこと』ばかり考えていました。
実は、前日は、自宅でピアノ教室のクリスマス会をしました。
今年は参加人数が少なくて、とても楽しかったのですけれど、準備は朝からしなくてはならず、元気な小学生たちと遊んでクタクタでした。
それでも夜に練習して…。
クリスマス会の前の日は、ある被災地のクリスマスコンサートを頼まれていたので練習と移動と会場内の準備やらでクタクタでした。(ピアノ独奏ではなくバイオリンの伴奏やリコーダーなど)
それでも夜に練習して…。
コンクール当日も疲れが残ったまま朝に練習して、クタクタのまま車で会場にぎりぎり入り、ドレスに着替えてホールに入って二人ほどの演奏を聴いて「やっぱり皆上手いな~。」とか思いながら舞台袖に行き、ボーッとしてると自分の番になりました。
そんな状態でしたが、舞台袖でスマホを機内モードにしてレコーダーの録音ボタンを押してから舞台に出ました。
録音は自分の演奏のみ、舞台袖でなら良いのです。
途中でハッと気がついて我に返ったのは、弱い音で弾こうと思っていたところを強く入ってしまったからです。
次のフレーズで弱くして、さもそういう風に弾きたかったみたいに上手くごまかして弾きました。
そこから我に返ったので上手く弾けていたのですが、今までの本番でミスが1番多かった変奏7で、緊張して力が入ってしまいました。
そして、ソソをララって…。
演奏が終った瞬間に「多分、ぎりぎりで入賞だなぁ。」とか図々しく思いました。
更衣室で着替える前に、すぐにスマホのレコーダーに録音した自分の演奏を聴いてガッカリでした。
ミスは思ったよりも気にならないのですが、我に返るまでの演奏が今一だったのです。
焦って弾いている感じがして聴いていて心地好くないのです。
これは、ぎりぎり入賞しないかもしれないと思いました。
結果発表まで1時間ほど、落ち込んで過ごしましたよ。
そして、結果発表の時間ピッタリに結果の張り紙がされました。
4位…、ホッとしました。
昨年はベスト10にすら入らなかったので、この一年間でものすごい成長したと言えるでしょう。
焦った演奏をしてもミスありでも4位、ということはですよ、基本的に良い演奏だったということですよね~。
そうそう、生徒たちはファイナルステージで、中学生の部門で銅賞、小学生5、6年生の部門で銀賞でした。
昨年に比べると自分の成長が生徒にまで良い影響を与えているのがわかります。
さて、来年のコンクールはブラームスにしようかな?
もう私は大丈夫。
ピアノは得意かもしれないです。
だって、ピアノを弾くのが楽しいと思い始めたから。
このエッセイはピアノが苦手な先生の話だったのでピアノが得意になったら続けられません。
だってこんなに頑張っている私はピアノの先生してていいでしょう?
ということで続きは、また別の機会で…。
「ピアノの先生してていい?」はここで終わりにいたします。
約一年間お付き合いくださいまして、ありがとうございました。
バーバラ・C
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