拷問器具戦士・トーチャーマン
スペルマ
第1話 うれしいたのしい・だいすき♡
ひょんなことから偶然ゴミ置き場に落ちていた拷問器具・アイアンメイデンを家まで
持って帰ってしまった浪人生の俺、ゴンガンザキ シゲルはなんとなく、
なんとなくの気持ちでアイアンメイデンの中に入ってしまった。
匂うぞ鉄の香り、鼻を突く鉄の香り血の香り。それがすべての
問題の原因、しなきゃよかったこんなこと。
エロ漫画に出てくる野郎が女・娘に
ながれから膣内射精してしまった時の気持ちってこんな感じなんだろうな、、
中に入るといきなり扉がゆっくり閉じ始めた。
おいおい、なんにも押しちゃいないぞ。なんだ気持ち悪い。そんなんだから
ゴミ置き場に置かれる、気持ち悪い置物。ハードオフに行ってもこんなもんは
売れないだろう、気味悪いし、重いし、臭いし。ラーメン次郎にこぞって並んでそうなオタクの三大特徴を持ち合わせているガラクタなんぞ誰が欲しがる。
バイオハザードとかに出てきそうな洋館に住んでそうなじいさんか。
そんなのがハードオフに行くか、行かない。
中にびっしりと張り付いている鉄針数百、既に目の前、もう、だめじゃん。
ここで俺の人生、終わっちゃうのかな。でもアイアンメイデンに閉じ込められて死亡って死に方としてはまあまあカッコいいな。マイナーだし。
グググと皮膚と骨に鉄の針が食い込んでくる。
扉を閉じる力はどんどん強くなっていって、次第に皮膚を貫いて血が流れる感覚がありとあらゆるところに感じた。
ろくでもないな、痛いし。
ギョーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!
痛みから、GANTZのXガンのような断末魔を、部屋中に響かせてしまった。
お隣さんから苦情、来たりしないかな。来たらいやだな、隣の人怖いし。
目から頭まで腕から足までザックリ刺されてしまった。ものすごく痛い、
俺は女じゃないからわからないけど、生理痛の1000倍は痛い。
するとガシャンガシャンという音を立ててアイアンメイデンが変形を初めた。
目にも針が刺さっているので、何が起こっているかはまだよくわからないが、
やたらうるさい音と痛みだけ感じる。
すると突然視界が元に戻った。
行き成りの出来事、おどろきが隠せずに転び、二度頭を机の角にぶつけた。
疲れすぎて夢でも見てしまったのかなと思いながら立ち上がると、机の角が
硬いものをぶつけられたかのようなヘコミができていた。俺の頭はそんなに
硬かったのか。確かにおねショタにおいてショタが巨根だったりすると鬼の
ように起こってしまうくらいこだわりが強く頭が固いかもしれないど。
行き成りの奇妙な出来事の連続に疲れてきた、リフレッシュを試みよう。
洗面所に向かっててくてくと歩いていく、なぜだか知らないけどやたらと
体が重い。
洗面所にたどり着いてふと鏡を見てみるとなんだこれは。
移ったのは仮面ライダー。俺は仮面ライダーになってしまったのか。
胸に刻まれたアイアンメイデンを思わせる刻印がやたら目立つ、なんでこんな格好
になってしまったことにすぐ気づかなかったんだろう、だから二浪もしてFラン大学
一つ合格しないのかな。
自分がよくわからない仮面ライダーもどきになってしまったショックよりも、自分の
頭の悪さを再確認して悲しいという気持ちの方が強い。
お母さんごめんなさい、なんで俺、生まれてしまったんだろう、、、、
おめーらがセックスしたからじゃ。
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自分が仮面ライダーモドキになってしまった状況に慣れてから数時間経った。
夜中になり外に出てみるかと思い、ウキウキのステップで夜の公園にへ駆けた。
マンションを誰にも見られないように出る。
数分歩くと電灯がチカチカして少し怖いいつもの公園についた。
幼稚園の子供たちが使ってそうなプラスチックのシャベルがあたりに何個も散らかっている
この野郎、最近の親は、ガキクソどもは、しつけをしろ、しつけを。
言うこと聞くまで、世の中のモラルを理解するまで、ニンジン以外の食べ物を与えるな、三時のおやつは毎日塩水を与えろ。
仮面ライダーもどきにせっかく変身したんだから、何かと戦ってみたいが、ありがちな
育ちの悪い中高生だとかは見当たらないし、木でも蹴ってみるか。
軽い気持ちで蹴ったその木はメキメキと大きな音を立てながら折れてしまった。
こんな力を俺は手に入れてしまったのか。
これは、すごい。
頭も悪く性格も悪く、二浪してFラン大学にも受からない俺が初めて手に入れた人に自慢できそうな
力がこれか。でもな、仮面ライダーって仮面ライダーってことあんま大っぴらにしないしな、自慢で
きないか、仮面ライダーもどきになれたからって、童貞を卒業できるわけでもないしな。
こんな力、俺に在っても宝の持ち腐れかもしれない。
じゃあ、結局俺って、Fラン大学にも合格できない超ド級のネクラ馬鹿野郎ってことじゃない。
自分に備わった力を理解してもなお、自己嫌悪して泣いてしまった。
かなしい、変身を解いて、センズリでもこいて床に就こう。。。。。
涙を手でぬぐおうとしたが、仮面があるので拭えなかった。
変身解除は念じればできた。なんか便利だなあ。
じゃあ変身も簡単にできるのかな。と思って変身!!と暗い夜の公園で叫ぶと、現れたのは見覚えのある拷問器具アイアンメイデンだった。
もしかして変身するには毎回これに入って数百の針に刺されて苦しまなければいけないのか。
変身解除は簡単なのに変身は面倒くさいのか、、、、
大いなる力には責任と痛みが伴う。
そんな大いなる力、いらない、、、、でも一応持っておきたいその力。
そういう気持ちから、また大きなアイアンメイデンをエッセラオイショと自分の部屋まで運んで行った。
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謎の仮面ライダーモドキに変身できる拷問器具、アイアンメイデンを手に入れてしまった浪人生の俺、
ゴンガンザキは、勉強もせずに自分のヒーロー名を考えていた。
馬鹿でセンスもない俺がひねり出せた名前は、トーチャーマンくらいだった。
でもトーチャーマン、いいじゃないか。
海外の都市伝説に出てくる化け物みたいなネーミングだが、拷問器具で変身するんだから、そういう感じの
方がしっくりくるしな。
拷問器具戦士・トーチャーマン。
そう名乗ることにした。
街を歩く、しかし浪人生のうっぷんを晴らすのにちょうどいい悪党なんていない。そりゃ街中歩いてるだけじゃ
そういうのには出会わないか。ここ、比較的治安いいしな。
悪党や化け物を鬱憤晴らしのためにぶちのめしたい、それが強い痛みを伴っても。
そうする以外に、俺の自尊心を満たすことはできないだろうな。
一日中外をブラブラと練り歩いたが、それっぽい悪党は現れなかった。
自分が大きい力を持っていても、それを使う相手がいなくては、全くもって意味がないじゃん。
今日もまた疲れ果て、床に就いた。
声優のラジオ番組で女声優がカエルのものまねとか低レベルでしょーもない、全く似てない物まねをしている
のを聴きながら、瞼を閉じた、それからはじっとして。
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拷問器具戦士・トーチャーマンになってから二週間経った。
未だそれっぽいことはなんにも成せていない。
俺の持っている能力は二つ。変身能力と溜まっていくゴミ箱のセンズリティッシュで日付や曜日が分かる
能力。だけれども、だけれども、、、、、、
するとテレビに映った緊急速報の文字。
立てこもり事件発生の文字。家の近くで女子高生を攫って監禁してた社会不適合フェイスのオタク野郎が
捕まりたくないとダダをこねて女子高生をおとりに立てこもっているみたいだ。
う~ん許せん。
たぶんその女子高生、さほど可愛くないんだろうけど、許せん。
あんまり怒ってないけど、せっかく正義という大義名分のもとに悪い奴をぶちのめせるチャンスがようやく来たんだ。
俺は行くぞ、やるぞ、しばいてやるぞ。
ド変態悪趣味の社会不適合キモいオタク野郎をブチのめしてやるぞ、さすがに殺すのはかわいそうだし、金玉潰す
くらいでゆるしてやるか。
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意気込んで出たマンションの外、つらい変身はもう終えた。
多分何度やっても死ぬほど痛いんだろうけど、鬱憤を晴らしたいという強い気持ちがある俺には、その程度の痛み、
なんのなんの、なんにもなし。俺が正義になってやる。
明らかに怪しい恰好で立てこもり現場まで来た。
視線が痛い、警官に囲まれる。
「なんだ君はいま取り込んでるんだよ、ニュース見てないのか。」
警官がゴチャゴチャ抜かす、な~に、正義ぶりやがって。
あんなオタク野郎に手こずってやがるボケどもが、偉そうなツラでこの拷問器具戦士様にモンクたれとんのか
この税金泥棒どもが。
力を見せてやろうと、地面を強く殴った。
アスファルトがゆがんで、ボッコリ地面に風穴があいた。
警官が腰を抜かしてびっくりしたまなざしでこっちを見てくる、テレビカメラも俺を捉えている。
見てるかテレビの前の子供たち、俺はトーチャーマン。いますぐあの社会不適合オタク野郎の家にカチコミに行って
多分不細工な女子高生を助けに行くぞ。
手を振って喋った。
いいぞゴミメディア、俺の姿を存分に映し出せ。ふだんお前らがやってるくだらねーワイドショーの芸能人
スキャンダルよりも、カッコいい仮面ヒーローの特集のほうが視聴率もよくなるぞ、感謝しろゴミメディア。
ジャンプして3階、犯人が立てこもっている場所まで飛躍した。
俺の頭の中では''哀believe''のイントロが流れていた。
すごいパワーだ、ガラスを破って部屋に一直線。ガラスが部屋中に飛び散る、
破片がカーテンを切り裂いた。
着地と同時に犯人に飛び膝蹴りをした。しょぼいオタク野郎にはこの程度の
攻撃で十分だ。誰もお前みたいなやつに暴力のビュッフェを振舞ってやったりは
しないんだよ、一人でコいて孤独死するのがお似合いだ。
膝蹴りを食らって頭をぶつけ、血を出しているふとったオタク野郎、死んではいない、しぶといやつめ。
自分の肉布団に感謝しろ。部屋一面に貼られていた美少女アニメのポスターに血しぶきがこびりついていた。
怯えた目をして俺を見てくる女子高生。
大丈夫か女子高生、正義は来たぞ。
案の定ブサイクだった女子高生に手を差し伸べて部屋を出た、娘をお姫様抱っこして警察官たちが居る場所に着地し、
渡した。いらねーよこんな不細工、俺が欲しいのは名声じゃ。
初めての正義の行動が終わった。
悪い奴をぶちのめしてやるというのがここまで気持ちのいいことだとは思わなかった。女子高生がもっと可愛かったら、もっと気分が良かったんだろうな。
しかしなんだこの警察官共、おれを見るなり拳銃もって俺の事撃ってきやがった。くすぐったいぞ。
警察をやるのは後が面倒くさいと思ったので、うまく巻いて変身を解除した。
税金泥棒ども、覚えていろ。
お前の娘にチンポの味、おしえてやろうか、エバラ焼き肉のたれよりも俺のスペルマのほうがうまいってこと
教えてやろうか、ボケ。
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