エンター・ザ・由嘉野
爆発音で意識を取り戻した。
余りにも具体的な衝撃を伴い、爆炎が肌を溶かし瞼が吹っ飛び眼球が照り焼きになり骨肉に爆破片が突き刺さって魂が闇鍋になったような気がしていたがそれは精巧に再現された爆破テロそのものであり、示唆的な現代芸術を究極の域まで煮詰めたようなミュージックであってそんなものは実在するわけではなかった。
ここはいつもの通学路、駅前のコンビニだ。ラジオが流れている。一年半着古した学ランに包まれた俺の身体にもなんら異変は見られない。何も問題は発生していない。
いやしている。昼に喰うつもりのお好み焼きパンを買って、外に出ようとしたはずだったのだがレジ前が混み過ぎていて一向に自動ドアに辿り着けない。
人ごみが凄まじい。縁日の神社の境内へ向かう屋台並びの道路のように。
空は黄昏の真紅と紺碧が入り混じり、憤りさえ感じさせるようなヤバヤバしい色をしている。完全に夕暮れでそれ以外の何でもない、まだ登校してすらいないのに日が暮れてしまった。そんな。遅刻どころじゃねーじゃん。やっば。
「は?」
思わず声が出た。
馬鹿か? 俺は馬鹿なのか?
コンビニの中に空があるわけねーだろ!?
だが、つい数十分前まで揺られていた通勤通学の満員列車に限りなく近く、絶え間なく蠢いているという点で全く別物であるこの凄まじい人ごみの中から見える風景は明らかにどっかの道路で、薄昏く影が差し、見上げれば空は燃えるように黄/赤/青く、軒並み提灯が下がって揺れている。おかげで視界がボンヤリと赤に染まっている。
咄嗟にスマホで時間を確認する。ツイッターを閉じてアンドロイドのホーム画面のデジタル時計と地域と天気と気温が表示される奴のページへフリックすると、時刻はスロットのようにフル回転しており、背景は気色悪いほど見上げた頭の上に存在する気狂いじみたあの空を模していて、天気には「死ぬ」と表示されており、気温は-K℃、地域は《由嘉野》。
どこ?
と思った瞬間誰かに思いっきり後ろからぶつかられた。
「失礼!」
声が俺の背中にズルリとなめらかな感触で突入し、俺と完全に重なり合い、ヌルリと胸、頭、足、顔、唇、瞼、爪の先まで後を引くような感覚を残しながら正面に向かってすり抜けていった。サラリーマン風の背広の背中で、俺を通り抜けるとまたぐいぐいと人波に逆らって前へ向かって進んでいく。
心臓が早鐘のように鳴った。
今、俺、なんか、すり抜けた……抜けられた?
慌てて道の端へ対比した。気味悪い、ってレベルじゃない感覚だった。可能であればもう味わいたくない。
人混みを避けた先のそこは、駅裏の飲み屋街みたいな軒先だった。錆びた色のベンチに手をつくと、膝が震えているのに気が付いた。気が付いてしまうと立っていられなくなった。とにかくベンチに座った。
もう一度スマホを見た。圏外の表示が赤い色をしている。でもワイファイに繋がっているときのアイコンが出ている。
おそるおそる目の前を通り過ぎていく人ごみを見る。とくにおかしい様子はない、背広が多いがトレーナーやシャツの人もいるし、キャバ嬢みたいな格好の人とかスーパーの買い物袋を提げた人とかもいる。だがうちの高校の制服とかは見当たらない。というか、同世代の姿が見えない。たまに見える金髪や茶髪もジッと見てみると20代後半か30代ぐらいに思える。子供もいない。子供連れでおかしくなさそうな格好の人もいるが子供そのものはいない。あっあの人ぬいぐるみと手つないで歩いてる。怖。もう見んの止めよ。
そう思って無意識にツイッターを開こうとした瞬間、ドカッと隣に人が座った。
思わず見ると、黒い背広を着た大柄なおっさんだった。髪が長い。めちゃくちゃ長い……と思ったら違う、髪の毛から墨汁みたいなスライムみたいな黒い汁が垂れている。それが髪みたいに見えたんだ。もみあげから背中から真っ黒だが、背広も黒なので溶け込んで液体がどこに消えているのかわからない。ぬらぬらしている。キモい。というか明らかにヤバい。20%ぐらい人間じゃない感じがする。
おっさんは懐に手を突っ込み、何か取り出した。
そして、それをポンと俺の膝の上に置く。俺の膝の上に。ビビった。あまりにもビビってうっかり2cmぐらい飛んだ。無言で。
「落し物だ」
おっさんはそれしか言わなかった。膝の上で俺と一緒に飛び跳ねた、おっさんが置いたものはよく見たら俺の生徒手帳だった。
「あっ、あーっ、あ、ありがとうございます」
慌てすぎて落したんだろうか。ひったくって中に入れているポケモンカードのラプラス(まだカードの回りが金枠だったころのやつ)が無事かどうかを確認し、胸ポケットにしまう。いつの間に落したのかなんにも覚えてない。そもそもどうしてコンビニに入って夕方になって外にいるのかも分からない。いったい何なんだ。
「なるほどね……きみが
「え?」
名前を呼ばれてまたビビったが、これに関しては『おそらく拾った生徒手帳を見たんだろう』という論理的な予想が立てられたので平気だった。しかし、
「では、さっそく死んでもらうとしよう」
続いた一言はそうじゃなかった。
おっさんはドカッと派手な音を立ててベンチの上に銀色のでっかいアタッシュケース(映画で現金とか運ぶようなアレ)を置いた。バチンバチンと音を立てて開くそれの中から出てきたのは――スポンジの上に並ぶ、いくつものナイフ。ざっと10本。呪いとかかかってそうな複雑な文字めいた文様が刻まれていて、グリップは黒光りしている。
おっさんが中身をぶちまけるようにアタッシュケースをひっくり返すと、中に納まっていたナイフがバラバラと落ちてきた。まるで糸で繋がっているように順番に。そして空中で静止し、おっさんの左手の周りに円を描くように集まってきている――のを見たぐらいで俺は鞄をおっさんに向かってブン投げて人ごみに飛び込んでた。
ドス、ドス、とドスの利いた音がしたのでたぶん鞄はやられた。
人ごみは一瞬俺を弾こうとしたがやめろ、マジでやめてくれさっきまで完全に俺も一緒に押し流してたじゃねーか待ってくれ、焦りでおかしくなりそうになりながら人と人の間に自分の身体を捻じ込んだ。
どこに向かっているのかわからなかったが、時間が鈍化するレベルのアドレナリンに支えられて目の前の人いきれの中でとにかく空いた隙間に向かって突き進んだ。なんでもいいから離れないとヤバいという考えだけが頭を完全に支配している。
風を切る音。雑踏だけでめちゃくちゃうるせえのにはっきりと聞こえた。頭上を見上げるとナイフが静止していた。
マジかよ。
咄嗟に頭を下げほぼほぼ四つんばいになって蠢く林のように乱れる雑踏の足並みに向かって飛び込んだ。手が踏まれたりなんか言われたりしたがもう知らね! 背後ではナイフがひらめいて全然知らん通行人の誰かに刺さったっぽい音がしたが悲鳴の一つも上がらない。もう知らねえ、知らねえよ!
転がるように抜け出したのは交差点だった。信号は赤で、人が停滞している。デカい交差点。さっきまでの狭い路地がなんだったのか怪しくなってくる。距離感がおかしい。思わず見上げた空は相変わらず赤なのか緑なのか青なのかわからないドスの利いた色で、信号は赤だった。錆っつーかもはや焦げているようにすら見える歩道橋があるが誰も使わないし信号は赤で、背後で人が人を突き飛ばしながらこっちへ向かって走ってきているような気配があるが信号は赤だった。
気が付いたら人ごみの先頭に出ていた。目の前には川が流れている。川が。交差点を。流れている。白黒の濁流で、ゴウゴウと雑踏に近い音を立てながら凄まじい速さで流れている。落ちたら死ぬと思う。
たたらを踏んだ瞬間肩を掴まれる。
振り向――かないで振りほどき、絶対無理だと思われた交差点の川の際の部分、人が溢れ出しそうなそこへ向かって駆け込む。人の足を踏んで身体を掴んで走る。誰も立ってない歩道橋に無我夢中で飛び込む。今だかつてない速さの一段飛ばしで苔むした階段を駆け上がる。心臓が胸の中を転げまわる。登りきったら膝が崩れ落ちた。錆と苔で腐食しきった歩道橋の上に転がる。蒸し暑い日のアスファルトの匂いがする。振り向くとぎしぎしと誰かが登ってくる音がする。人影より先にナイフの切っ先が空中を閃く。歩道橋の先を見ると信号は黄色になったところだった。濁流じみていた川の流れが少し穏やかになった。
向こう側は遠かった。空は近い。だが空に走り込むことはできない。
このまま足音が追いつくまで転がっているか、あっちに向かって全力疾走するかの二択だった。
まずは諦めろ――嫌な声。嫌な記憶が蘇る。走馬灯だ。まだ死んでもいないのに。あれは何のときだっけ、池井戸潤かなんかを読んで「俺も大学生になったらロケット飛ばしたりしてみたいわ、なんつて」なんて言ったときか? 言ったこっちがびっくりするぐらいの真顔で、ああいうのは特別な人間がやるもんなんだよ。まずは諦めろ。諦めて自分に出来ることを探せ。まずは諦めろ。諦めろ……あんたの言う通り、夢を見るのは諦めてきたけど、それが何になるのか今はまだ分からない。このまま茫然と生きているだけでいいのだろうか。それが自分に出来ることを探していると言えるのか。
目の前がちらついた。そうして、最後に現れたそれは声じゃなかった。電子の海のどこかから届いた文字列だった。深夜、漠然とした不安に打ちひしがれていた俺に投げかけられた、ふざけ半分の雑談の最終行。
それでも諦められなかったものが本物だ。
「畜生」
地面を叩いて弾けるように走り出す。頭に血が上り、視界が紫色に歪む。向こう側の階段が遠い。たぶんナイフのほうが速いか。わからない。もう何もわからない。ただ走る。力の限り腐った歩道橋を蹴る。前へ。可能な限り遠くへ。
振り向かなかったが、風を切る音が聞こえた。
ドンッ、と背中を押されるような感覚があった。違ったのは次の瞬間、食い込んだこと。背中に、皮膚に、背骨に、骨髄に、血肉に、内臓に、神経に、精神に、魂に、根幹に、突き刺さる。冷たい。深い。前のめる。転ぶ。ばない。転ばない。手をついて前に。顔を上げる。空を見上げる。
交差点の外郭から俺を見下ろすテナントビルの一つに、蛍光色の軌跡が閃いた。
はためく。跳ねる。落下する。
誰かが看板の上から飛び降りた。
液体が飛び散る。バケツが飛んでくる。人影が何かをぶちまけながら落ちてくる。
ガァン、と空中で金属同士がぶつかる音がした。
同時に俺の目の前にびちゃりと広がったのは蛍光黄色の塗料だった。その上に、ピンク色の人が音もなく着地する。塗料に染まった歩道橋の床面がぐにゃりと歪んで勢いを相殺する。トランポリンの要領で戻ってくる跳ね返りに乗せてそいつは跳んだ。アクロバットなバック転。しなやかに勢いを殺しながら、歩道橋にくっついた車信号の上に着地した。
瞬間、信号が青になった。川が静止し、人が動き出す。
見上げたそいつは、ぱっきりした輪郭の少女だった。
風にはためくピンク色の長い長い耳のついたパーカーを着て、キャップの上からフードを被り、橙色の髪を暴れさせたまま、真っ青な瞳で不機嫌そうに、こちらを見下ろしている。パーカーの下はびっくりするほど軽装で、へそ丸出しだった。
黄昏時の薄暗闇であらゆるディテールの細かい輪郭までぼやけきったこの交差点で、ビル風と逆光を受けて立ち尽くす彼女だけが、他の何よりもハッキリしている。目を奪うような鮮烈なパステルカラーを纏い、蛍光黄色のハケを握った右手を暮れなずむ空に向かって掲げる。
「立て!」
彼女は言った。その声が耳に届いた瞬間、薄れかけていた自分自身の輪郭にペンが入って描き直されたみたいに、身体がすっと動いた。茫然としながら立ち上がる。
彼女はこっちを見て大きく頷き、そしてハケを大きく振りかぶると、勢いよく空中に向かって大きくバッテンを描いた。
バッと飛び散った塗料は空中に静止した。べっとりと、まるでそこに壁があるかのように、迫りくるおっさんの前に立ちふさがる。
さらに懐からマッキーペンを取り出し、彼女は黄色い塗料の上から文字を描き足した。
〝KEEPOUT〟。
「これでよし」
ぶつ、ぶつと勢いよく塗料の上からナイフの切っ先が生えるが、垂れ落ちた塗料も含めて、巨大な黄色い封鎖線は完全に歩道橋をふさいでいる。
「いくぞ!」
無重力を走るようなステップで、フードの長いうさぎ耳をはためかせた彼女は踵を返す。
声も出なかった。ただ夢中で後を追った。
階段を降りる直前、一瞬振り向いた彼女がハケを投げつけると、空中で迂回してきたナイフたちを飛び散った塗料込みで一網打尽に捕まえた。
下りに差し掛かった瞬間、奈落へ向かうように周囲が暗くなった。明暗が狂っていく。コントラストが変わらないのはこっちに向かって手を伸ばす彼女のパーカーのピンク色と、その手についた蛍光黄色の塗料だけ。足元が消えた。階段が崩れていく。真っ暗な虫孔めいたほころびに向かって。空気が粘つき、身体が投げ出される。一回転する。宇宙空間に放り出されたみたいに。重い。身体以外の全てが。だがこのまま虚空に取り残されるのか? それは嫌だった。諦めたほうがいいことなんかなにもないんだ。俺は水中を泳ぐように重い空気を掻いて、伸べられた蛍光黄色の手を取った。ぱしんと音が鳴った。
瞬間、目の前にマンホールが現れた。物理空間もパースも無視した完全な虚空に。
彼女は風に乗ってマンホールの上に着地した。俺は足をぶつけて乗り損ねた。あっ。落ちた。タマがヒュンッとした。が、パーカー少女は「クソァ!」みたいな掛け声と同時に俺の胴を両手で掴まえた。両足だけを踏ん張ってマンホールを乗りこなす。マンホールは虚空を滑り出す。俺は眼がおかしくなったのかと思うほど異様に暗い路地の空中をサーフィンでもするかのように滑っていくマンホールに乗った少女に抱きかかえられて両足を宙ぶらりんにしながら空を飛んでいた。
空を飛んでいた。
はあ?
何これ?
風に浚われて下半身がどっかにいってしまったかのような姿勢のまま、ひゅんひゅんと滑るマンホールはコントラストのイカれた路地を越え、ネオン看板のぽつぽつとねじれ刺さった繁華街を滑り抜け、その先に開けた空に向かって飛びだした。
真っ赤だった。
夕焼けとかいうレベルじゃない。塗りつぶしたような真っ赤。
いつの間にか空の中にいた。上空数百メートル。雲の中。身体が止まる。無重力と紛うほどの浮遊感。太陽が浮かんでいた。狂ったように巨大で赤い。見続けたら身体が真っ赤に染まりそうなぐらい。
ふと、頭の上から声がした。
「絶叫系とか好き?」
「は?」
真っ赤な空の下、パーカーの少女がマンホールを片足でぐんと踏み込むと――急落下した。
「はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああ
あああああああああ
あああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああ
ああああああ
ああああ
あああ
ああ
あ
あ !?
あ
ああ
あああ
ああああああああああ
ああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」
雲を突き破り螺旋を描くようにほとんど自由落下する眼下にはパソコンの基盤を無秩序に並べたような粒粒しいバラック街並みがミニチュアみたいな大きさから叫んでる間にだんだん近づいてきてもうちょっとヤバい本当に凄まじい速さでヤバイヤバイ目の前に迫ってきて地面に衝突する瞬間に滑って転んで一回転しながらちょ息できな空中に投げ出されマンホールが宙を舞う待って落ちてるが空中で俺ごと回転しながらもう一度マンホールに着地したとき目の前には建物の屋上が迫っていてそれの角にがつんとマンホールのふちをぶつけながらガガガガガガガガガガガガとヤバいヤバすぎる音を立てながら屋上から落下してその下のバスケットコートにドン! と着地して粉塵が舞い散った。
手が放され、俺は緑色に塗装された地面に転がった。大地を感じる。死んでない。よかった。無事、地上に辿り着いたのだ。全身ががくがくがくがくして震えが止まらないが生の喜びが全身を駆け巡った。良かった。生きてる。生きてるって素晴らしい。そう思いながら大の字になろうと寝返りを打とうとしたら肩を止められた。
見上げると、やはりどことなく不機嫌そうな顔をした少女が俺の肩を踏んづけていた。
「やめとけ。背中になんか刺さってる」
は?
起き上がる、と、なんか背中をぐいっと伸ばした瞬間に変な違和感があった。
あれ?
彼女を振り返ると、都合よく鏡を二枚持ってしゃがみ込んでいる。
「見える?」
「も、もうちょっと右っす」
二つの鏡で中継しながら背中を覗き見る。
いつもの学ラン。の、腰よりちょっと上、肩甲骨の下、背中の真ん中あたりに、ザックリとナイフが突き刺さっており、柄が黒光りしていた。
彼女のほうを見る。
彼女も俺のほうを見る。いまいちなんともいえない生ぬるい目で。
「どうすれば……?」
「抜く?」
「いやいやいやいやいやたぶん出血とか」ナイフとか刺さってるやつ抜くと失血して死ぬんじゃなかったでしたっけ?
「どっちにせよあんた、このままだと」
彼女はいつの間にか俺のスマホを持っていた。それを俺の顔の前に突きつける。
「死ぬよ」
ホーム画面には時計。時刻はスロットのようにフル回転していたが俺が見つめた瞬間止まり、現在時刻は【58:99】。背景は目が痛くなるほど真っ赤な空で、天気は「多分死ぬ」と表示されており、気温は21℃、地域は《野陽》。
それを見た瞬間、ようやく思った。
なに?
ここどこ?
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