人を殺す感覚知ってる?

湯浅八等星

序章 人を殺す感覚知ってる?

あいつを刺した時の生々しい感触が、まだ手に残っている。

耳をつんざくような叫び声が、耳にこびりついて離れない。

気持ちが悪い。

吐きそうだ。


でも、全部彼女のためなんだ。

後悔はしてない。

この感覚は、彼女を守った証でもあるんだから。


悪いけど一方的に話させてもらうよ?

そうでもしないと落ち着かないんだ。

一つお願いがある。

これからする話はすべて作り話だと思って聞いてほしい。

それが、お互いのためだからさ。

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