救済Guardian

アカノミヤ

プロローグ 世界

これは、ある少年と少女の物語。


この世界は幸福と不幸で出来ている。


人は必ず幸せを求める者。

神様...あぁ、神よ...我に幸福を...。


人は必ず不幸を与えるもの。

神様...あぁ、神よ...あの人へ不幸を...。


幸福も不幸も、どちらが欠けてしまえばなくなってしまう。


そうでしょう?


一人の神様は、世界中の願いを叶える事に疲れてしまいました。


例え、誰かを幸せにしたところで別の誰かが不幸になる。


1人で全てのバランスをとることなんて不可能なんだ。


「ならば、造ってしまえばいいんだ。この世界のバランスをとるための世界を...。」


一冊の書を持ち、神は唱えた。



この世界を元とし、幸せを与える世界と幸せを奪う世界を造るために。



神は、満足そうにチェスの駒を持つ。


「我の仕事は彼らに任そう。そして、彼らには平等の力を与え、お互いに支えあってもらおうか。」



二つの世界に支えられる中心の原世界。





全ては、神のまじないで形成され崩れ始める...。


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