短歌
・感情
歌になる恋はできぬと悟りけり 歩み行く
けふもまた決まり文句で朝の来る ラジオ英語の講師に苛立ち
咳ひとつ労られどもわずらわし 喉のくすぶる夜はわずらわし
湯冷めする身を映さんと曇りゆく鏡眺むるもどかしさかな
鏡見る心地に何のあてもなし ただ所在無く 心もとなく
仏像の影踏む足を恥じ入りて後ずさる午後 日短かけれど
茫漠たる砂漠の朝に押し出され 夢の浅瀬は遠ざかりたり
またひとつ誰かの真似と知りつつも 詠まずにはおれぬ 遣る瀬無ければ
・香港にて
驟雨来る灰色の街見渡せば
ひとり旅 物を忘れし唇に歌をのぼらせ屈んで歩く
禍々し波の一つを飛び越えて 息をつきたりサンパン船の上
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