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「…ん…ふあ~…」
「おはよう」
大分熟睡した感じで目を覚まし、両手を上げて背を伸ばすと…
何故か大地神ガイアが椅子に座っていてその隣に時空神クロノスが立っている。
「うわっ!何かあったのか!?」
まさかのツーショットに何か問題でも起きたのでは?と、俺は慌てて飛び起きて聞く。
「…何も目立った問題は起きていない」
「…クロノスから連絡があったから」
「…ど、どういう事だ…?」
流石に天界の上位に位置する時空の神と大地の女神に監視…もとい、その二柱が同じ部屋にいるっつーのは緊張感が凄い。
…俺が本気の全力を出してもタイマンですら勝てるか怪しいのが二体…
しかも俺は能力も解放してないし、身体能力も人間時と同じ。
つまりは、この二体…二柱の内のどちらかがその気になれば今の俺など抵抗する間も無く正に瞬殺されてしまうって事だ。
後ろめたい事や裁かれるような事を最近しでかした覚えはない…
が、ソレは俺にとってであって…天界や天使、神達からしたら違うのかも…
ソレかただ単に俺が忘れているだけか。
おそらく今の俺の状態は、普通の一般人が弾が装填されていない状態の銃を片手に最大級の熊二頭と同じ部屋にいる…的な感じだと思われ。
気まぐれで殺されちゃうよ…
…銃を持ってるから一頭だけならなんとか装填して頭を狙えば倒せるだろうが…
二頭同時クエストは無理ゲーじゃね?
モン○ンで例えるなら盾無し片手剣と防御力300の装備で祖龍を二頭同時狩猟…とかいう頭のおかしい内容じゃないかな。
「…何か面白い事をしてると聞いた」
「…あ、ああ、そう…」
いつ死ぬかも分からない状況の中、緊張感マックスで何が起きても直ぐ行動できるようにしてる俺とは対照的に…大地神ガイアはマイペースに答える。
「…安心しろ、今ここでは貴様に手は出さぬ」
「…だからそんなに警戒しなくても」
俺の心を読んだのか時空神クロノスがそう告げて、大地神ガイアが少し寂しそうに呟いた。
…俺は普通にベッドの上に座ってるだけだし見た目では分からないと思うから…
多分心を読んだ、で間違ってはいないハズ。
「いやいや、天界の上位に位置する神が二柱と下賎な魔物一体が同じ部屋に居て警戒するな、ってのは無理があるだろ」
一柱ならまだし二柱もいたら何かあったのでは?と勘繰っても仕方ないわ。
俺を殺すために、と言われても『ああ、そうか…』って納得出来るしな。
「…そう、ならどちらかが出て行けばいい?」
「いやいやいや!分かった!なるべく普通にするようにするから、止めてくれ!」
俺が大地神だか時空神を追い出した、なんて噂が立ったら困る!非常に困る!
大地神ガイアの首を傾げながらの提案に俺は焦って拒否した。
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