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「「な、なにを…!?」」
「ふっ…肝が据わっているのか、ロクに反応出来なかっただけなのか、分からん奴だ」
王様と偉い人が困惑してる中、男は見下したように笑って剣を鞘に納める。
…調子に乗るなよ?
ちょっとイラっときた俺は元気そうな笑顔を浮かべて無名を抜き、男と同じような事をした。
…男とは違いわざと避けられる事を前提に頬を血がギリギリ出るか否か、くらいの感じで傷付けたが。
あえてやるにはハンパねぇ技術が必要だけど、こいつには俺がそれほどの実力者だと分かるまい。
素人だから動きが読めずに避けきれなかった…と思わせるようにしたからな。
「わあ凄い…動かなかったら当たらなかったのに」
「…見かけによらず気の強い女だ……それに、この剣は…」
俺の煽りに男はやれやれ…と呆れたように呟き、剣を退かすように触って何かに気づいたかのような反応をみせる。
「…一体何を?」
「お前、この剣をどこで手に入れた?」
マーリンの称号を持つ大きめな胸を大胆にも露出している妖艶な美女の問いかけに、男は無視して俺に問う。
「どこでって…」
「これほどの業物はそうあるものではない…ソレは奴が持っていたハズだ」
俺の言葉を遮り男が自分の考えを話し始めた。
…マジかよ、コイツ…ずっと前に俺に会った事を今も覚えてんのかい。
…いや、俺もコイツと会った事自体は覚えてるんだけど…
その時の内容というか状況までは覚えてないんだよね。
おそらく戦ったか、話したか、ただ見に行ったか、のいずれかだろうな。
…まあどうせいつかなんかの時に思い出すよ、うん。
だからとりあえずはこの場をどうやってごまかすかを考えないと…
「…知り合いから譲り受けたモノだよ、持ち主が亡くなったから是非使ってくれ…ってね」
「…なに?…そうか…やはり奴はもう居ないか…」
俺の適当な嘘に男は考え込むように呟く。
…え、ええー…普通に信じちゃったよ…まあいいか。
「…何の話なの?」
「お前には関係ない…くそっ、アイツを殺し損ねるとは…!」
妖艶な美女が再度問うと男は冷たくあしらい、吐き捨てるように愚痴を零す。
「…何だったの?」
「…さあ…?」
再び部屋の隅へと歩いて行った男を見て、妖艶な美女が不思議そうに首を傾げたので俺も首を傾げる。
「…あなた…一見地味に見えるけど良く見たら可愛いわね」
「…え?」
「そこの娘も私のストライクゾーンだけど、あなたも中々…」
まさかの女装してるにも関わらず、妖艶な美女に性的な目で見られるって言う。
…女装プレイも良いかもしれん。
…にしてもこの美女、相変わらず胸でけぇぜ。
ショコラよりもデカイ…が、女神ガイアよりは当然小さい。
…天使の中でも巨乳の方なエリュシオンと同じ…?
…いや、エリュシオンの方が少し大きいかも。
一応マナー?だか礼義?として、ガン見はせずに露出されてる胸をチラチラ見ながら内心でショコラや女神達と比べた。
…流石にこの見てください!と言わんばかりの服装をされたら見ないワケにはいかんだろう。
しかもドレスっぽい服装ながらなぜかスリットが入ってて、ニーハイぐらいの網タイツがチラチラ見えるし。
こんなん絶対男に性的な目で見てもらいたいがゆえの格好じゃん!
…って、んん?…なんか、良く見たら…
…やっべ、これやべぇやつだ。
「…え?」
妖艶な美女が俺に背中を向け、ユニオンのお偉いさんの方を向いたので…
俺は、妖艶な美女を、後ろから、臓器を避けるように、手にしてる無名で…ぶっ刺して貫通させる。
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