14
「…今はなんとかエリアとマキナに抑えてもらってるけど…」
「リザリーとハルトは?」
「…やられちゃった…」
「は?」
ショコラの返事が予想外過ぎて足を止めてしまう。
「二人共ものの5分で倒されちゃって…今治療中」
「…マジかよ」
あのリザリーとハルトが5分でって…どんなレベルの化物だよ。
「エリア!」
内心若干不安になりながら引きつつ進むと地面に膝を着いて蹲っているエリアの姿が。
「う…ショコラか…そろそろ、マキナもマズいと…げほっ!」
内臓器官に相当なダメージを受けてるのか喋ってる途中で吐血する。
「ていと、私はエリアを連れて行くからマキナをお願いしていい?」
「それって俺がその化物と戦えと…?まあやるだけやってみるさ」
エリアをお姫様抱っこして研究所に走って行ったショコラの背中を見送り、マキナの所へと急ぐ。
「…おっと」
色々とめちゃくちゃになっている街中を走ってる最中に前方からマキナが飛んで来た。
「大丈…ぶぺ!?」
受け止めて地面に下ろし声をかけようとしたらいきなり顔面に衝撃を受けて後ろに吹っ飛ぶ。
いったぁ…!なんだなんだ!?何が起きた!?
状況が理解できなくとも身体が勝手に受身を取って体勢を整えてくれる。
「…あれ?」
立ち上がるとなんだか視界がおかしい。
「ぐぬっ!」
どうやら衝撃を受けた時に首が真後ろに回転してたらしく、両手で無理やり元に戻す。
「おいおい…」
前の方を見るとまたしてもマキナが吹っ飛んで来る…がさっきと違い今回はその後ろ側にナニカが居る事を確認できた。
メタリックな銀色に人型のフォルム、いかにも人型機械のような姿ではあるが…
あまりにも人に似過ぎている。
高さは目測だが約185cmぐらいで細めのシャープな無駄の無さそうな体型…
ありゃ人工皮膚を着ければまんま人間だな。
「がっ…!?」
マキナを受け止めて人造人間とやらを観察してると一瞬で懐まで詰められ腹を蹴られた。
あまりの動きの速さに反応が出来ずモロに食らう。
建物に激突し、壁を壊して家具を壊しながら転がりなんとか止まる。
「げほっ、マキナは…なんとか無事か…」
激突しながらもマキナを庇ってたので今のでは大したダメージは受けて無いようだった。
「う…程人…君…?」
さっきまで気を失ってたのか素早くその場を離れてる最中に話しかけてくる。
「おお、起きてたか…今すぐココから離れ…ぐっ…!?」
外に出た時点でバレてたのか急に現れた人造人間から脇腹にアッパーカットのパンチを食らった。
またしてもマキナを抱えながら建物に激突する。
「いたたた…なんだあいつ…」
「大…丈、夫…?」
壁や家具の残骸からマキナを庇いながら立ち上がると心配した様子で聞いてきた。
「大丈夫じゃねえよ、ワケが分からんまま攻撃食らってたんだぞ」
動きが速い上に機械だから気配が読めない。
しかもマキナに気を取られて敵をロクに見れてもいねぇ。
「ごめ…ん、ね…?」
「今更謝られてもな…こういう事態は不本意ながら慣れてるよ」
弱った様子で謝ってくるマキナに地味にキュンとしつつ民家であろう建物から出る。
「げほっ…!…私は、自力で…歩ける… から…」
吐血しながらも足手まといだという事を理解してるのか自ら地面に下りて歩き出した。
「ショコラが来てるハ…がっ!?」
ズだから探せ、と最後まで言わせてくれずに人造人間からの攻撃を受ける。
…くっそ…攻撃が速すぎて風の動きを読むだけじゃ避けられん!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます