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それも普通の学問を学ぶ…勉強するだけの学校。



あんだけ天界を荒らし神々を困らせた災いの種たる少年が、普通の学校…



神に愛された人間が一般人に混ざって溶け込めるのか?仲良くなれるのか?



あの天に二物を与えられし悪魔ことリザリー

神に愛された猛獣ことマキナ

神に仇なす悪竜ことショコラ



養成学校時代に裏でそう呼ばれるようになったあいつらは最初ボッチだったけどな。



あ…魔女、猛獣、土竜は表の公認?的な二つ名ね。



一応ハルトとエリア、あと一人…あいつの名前なんだっけ?



最近話題にすら上がってこないからド忘れしてやがる…まあいっか。



俺の友達の中ではあいつらにも表と裏の二つ名があった。



当然どうでもいいから覚えてねーけど。



おっと、エルーは当時俺と同じく落ちこぼれ一歩手前だったから二つ名なんてあるわけねぇよ?



…そんな奴が…



そんな奴が今は凄く強くなってるという才能の差を見せつけられたこのやるせない感!



…言いたい事かはズレた。



つまり…神に愛された人間が一般人の中に溶け込むのは難しいんじゃねぇか、と言いたいワケ。



リザリー、マキナ、ショコラの場合は容姿と将来性に目を付けた変態(俺)が執拗にストーカーのごとく声をかけ続けたから友達が増えたんであって…



あの時に変態(俺)が執拗に声をかけ続けなければ、『高嶺の花』とか『不良その一、その二』とかになってたんじゃねえかな?



だってあいつらかなり個性的な性格だし、変なプライドとかで自主的に友達を作らなそう。



リザリーとか自分から声をかける時は上手く利用する時だけで、それ以外は声をかけるなオーラを纏ってたりしそうじゃね?



マキナは暴れたいがために誰彼構わず喧嘩ふっかけまくりそうだし、ショコラも多分…意気投合して一緒になって暴れ回ってだろうよ。



…よくよく考えれば結構危ない奴らだな、おい。



今更だけどあの頃の俺、色んな意味でグッジョブ!



あいつらを放置してたら養成学校は面白…もとい、大変な事になってたかも。



…あ、でもそう考えたらどのみち魔女、猛獣、土竜の二つ名は避けられねぇ。



あの少年が超絶イケメンでかなり性格の良い奴だったら問題ないと思うが…



俺が接触した感じ顔面偏差値は70で上の下ぐらい?で性格は良いとは思えんかった。



でも神々に愛されたぐらいだから…特定の誰か、にだけあんな性格かも知れん。



とりあえずアレだよね。



普通の学校ってのは予想外過ぎる。



つーか普通の学校って何時に終わるんだ?



確か、愛梨の通ってた高校は16時ちょい前ぐらいに終わってたっけ?



…今はもう昼過ぎだからあと二、三時間待てばいい?



俺が正門の所に腕を組んで背凭れながら考えてるとキーンコーンカーンコーン…というベルだか鐘だかよく分からない音が聞こえてきた。



「…なんだ…?」



音が気になり校舎の方を見ると建物内から人がいっぱい出てくる。



…もしかしてもう終わったのか?



あ、そうか…異国とこの国じゃ学校のカリキュラムも違うんだよな。



俺は正門から出てくる学生達を眺めながらあの少年を探す。



周りの学生達はそんな様子の俺を見て怪しげな視線を向けるが無視。



「あの…すみませんが誰かお探しですか?」



10分も経つと学生の一人が話しかけてきた。



「ん?ああ…」


「喧嘩とか…じゃないですよね?」


「俺はそのつもりは無いが」



どこぞの不良と勘違いされてたのか、話しかけてきた学生はホッとしたように校内に戻って行く。



更に10分後、ようやく目当ての少年が校舎から出てくる。



「よう少年、久しぶりだな」



壁から背を離して正門に近づいてきた少年の前に出てそう言う。



「…誰?」



少年はまるで知らない人を見るような怪訝な目と共に警戒したように聞く。



「半年前に会っただろ?思い出せよ」


「半年前…?…!あー!お前は!!」



少し考えて思い出したのか、大声で叫び俺を指差した。

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