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その後。



結局ギルドに所属する事となった少年と一緒に街に戻り、別れた。



「はあー、結局展開はテンプレじゃないけど結果は一緒か」



俺は息を吐きながら宿屋のベットにダイブする。



「…考えてみたのだけど、あんたがあの場所に行かなければテンプレな展開だったんじゃない?」


「かもなー」



俺は結局、モブかバグキャラor裏ステージのキャラだ。



俺がイベントに関わる事で展開は捻じ曲がりテンプレートじゃなくなる。



だが結果は一緒。



ただ過程が変わるだけ。



つまりは一周目で選択したイベントと二週目で選択したイベントの違いみたいなもん。



イベントの前にはだいたい選択肢が2つ以上はあるはず。



んー…別の例で言えば、敵に勝つor負ける、でイベントが違うような感じ?



最近は勝っても負けても結局はイベントは変わらないみたいだけどね。



…どっちにしろ結果は変わらない。



負けても敵に仲間を倒され、勝っても敵に仲間を倒される。



あの少年も、俺らに遭遇しなくても昨日の時点でギルドのメンバーに助けられていた。



まあそれでもギルドに所属するのは今日からだったかもな。



あんな危ない所に学生服を着て、丸腰で魔物から逃げ回ってたんだぜ?



もしかしなくてももっと面倒な事態になってたはずだ。



アレコレと根掘り葉掘り質問され、怪しまれ疑われる。



なぜなら…みんなにとっての世界は一つだから。



そう、この世界だけ。



あの少年を怪しむには十分な理由だろ?



だけど知る人には魔界だったり冥界だったりと他の世界が広がっている。



が、知らない大多数の人にとってはこの世界しか無い、マイワールドイズオンリー。



だから信じられずに疑う。



自分の知らない事を相手が知っているとしても、ソレを信じ切れないから。



自分の知ってる事と他人の知ってる事は違う、当たり前の事だ。



その当たり前の事が当たり前だからこそ、人は衝突し反発しあい終いには争う。



言葉が通じないと人は争う

話が通じないと人は争う

気持ちが通じないと人は争う



嗚呼、なんと悲しき人の性…



全く、最初に出逢ったのが人在らざる俺で良かったな。



色々と面倒なイザコザやアレコレを回避出来てギルドに所属できたんだから。



「…全部聞こえているわよ」


「ワザとだよ、途中ちょっと演劇っつーの?俳句とか短歌…詩吟?口調で言ってみたんだけど、どうだった?」


「あんたが言ってる事が理解できないけども…それっぽい雰囲気は出てたわ」



リザリーはため息を吐いてベットに倒れた。



一応説明しておくと…リザリーはベットに腰掛けた状態から上半身を後ろに倒して、両足を上げたような感じ。



つまりは…スカートが捲れあがってパンツが見えた!



さっき枝から飛んだ時は捲れないように上手く押さえてたのに…!




「…!もしかして…見たの!?////」


「ん、バッチリ」



ってか昨日風呂に入れたのも着替えさせたのも俺なんだからさ、下着の色ぐらい分かってたっていう。



今更恥ずかしがんなよ…チラリズム最高。



「…なによその顔は、まるで今更だろ。みたいな感じね」


「ピンポーン、恥ずかしいのか?」


「当たり前じゃない、私だって女よ?羞恥心ぐらいあるわ」


「…下着姿でマッサージさせるわ、全裸で風呂まで入れさせるわ…なのにスカートが捲れてパンツが見られたら恥ずかしい?お前の羞恥心は良く分からん」



いやまあそうは言っても分かるよ?リザリーの言いたい事は分かるんだけど…



そんな恥ずかしそうな涙目で睨まれたら興奮するから止めて!



いつもの軽蔑するような侮蔑するような冷たい目に戻って!お願いだから…!



外面では呆れたようにため息を吐いて内面ではかなり動揺する俺。



「恥ずかしい時と平気な時があるの」


「…心構えの問題ねぇ」


「…いくら私でも不意打ちには弱いわよ」



リザリーはバフンとうつ伏せにベットに埋もれてボソッと呟いた。



「ははっ、お前にも女の子らしい所があるんだな…可愛い奴だぜ」



これ以上は俺の精神が保ちそうにないので、心を消して仮面を被る。
























































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