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そんなこんなで…男子には直接的攻撃、女子にはセクハラと言う精神的攻撃で撃退していく。
そして25人目の男子を吹っ飛ばした所で一時終了。
どうやら中等部はこれで終わりのようだ。
これまで俺に一撃を食らわせられた者はいない。
男子は約5秒、女子は30秒で終わらせてるっていう。
まあたかだか12~15歳だしな…実戦不足は当然だろ。
ぶっちゃけコレで大人気ないとか言われたらだろ。
お前やってみろよ、って話だからね?
先手必勝で直ぐに片付けないと負けるわ。
コッチは両手両足の拘束で相手は魔術使えんだぞ?
使われたら一方的に避けるだけになるからめんどい。
素手同士だったら楽なんだけどなぁ。
投げ技、寝技、関節技…やりたい放題なのに。
俺の場合は先手必勝よりも後手必勝だし。
受けの方が楽だしね。
…………ネコじゃないよ?ニャーン
高等部に移ったものの、今の所俺に一撃を食らわせた生徒は無し。
中等部よりは強かったけども…まだまだ、だな。
男子には両足での打撃以外にも関節技と投げ技を使わされた。
女子は…うん、精神的攻撃だから仕方なくだよ?
仕方なーく、太ももを撫でたり…尻を撫でたり揉んだり…胸を撫でたり揉んだり…
…だってそれぐらいやらないと動揺しないし。
相手は武器使って殺す気でやってんだからコレぐらいいいだろ?
武器を振り回しながらの詠唱を止めるにはソレぐらいしないと無理だって。
男子なら投げ関節技や投げ技、関節技で痛みを与えればいいけどさ…
女子は難しいんだよ、ホント。
傷つけるのが無理ならセクハラしかないでしょ。
アレもだめコレもだめ…女って相当わがままなんだけど。
つーわけで23人目、女子は時間切れで終了。
残り二人、どうやら高等部の生徒会の役員らしい。
会長と副会長…魔法学院の2トップ。
「確か…何を使ってもいいんだったよね?おいで」
どこからともなく副会長の隣にトラに羽根が生えたような生物、グリフォンが現れた。
おいおい…勘弁してくれよ…使い魔を使役してるなんてシャレになんねぇぜ。
しかもグリフォンかよ。
「僕のパートナーのグリュウだ、よろしくね」
『その色…!もしや貴方様は人物様では?』
こいつ……人物っつー事は女神の誰かの管轄の神獣か?
おそらく周りのみんなはグリフォンがただ鳴いただけにしか聞こえないはず。
じゃあ俺は普通の人類共通語で喋るか。
「グリフォンか、人語を解するとは中々どうして…なぜ俺を?」
『私は女神バーニアス様の管轄下でございます。先日は天界で争いの火種を消して頂いたようで…女神ユリス様が仰られてたのを耳にしました』
「へぇ?あの方がねぇ…ま、酒の肴にちょうど良いぐらいの話にはなるだろうよ」
多分ココにいるみんな、俺が何を言ってるか分からないと思う。
きっと電波系だと思われてるな、俺。
「…?何を言ってるんですか?」
副会長?が変な物を見るような目で俺を見た。
「ん?お前はこのグリフォンが言ってる事が理解できないの?」
目を見れば大体は心で理解出来るだろ?と言って笑う。
『…この人と戦うのはやめよう』
「どうしたグリュウ、弱気なんてらしくないぞ?大丈夫さ…僕とお前なら」
どうやら副会長はグリフォンの言葉が分かるらしい。
まあ契約してるとしたら言葉じゃない方法での会話もできるよね。
一応言うと…俺にも聞こえてるよ?
副会長はグリフォンに笑いかけながら線の内側に入る。
俺は速攻で転がり、今までの必勝パターンである両足蹴りをお見舞いしようとした。
『…お手柔らかにお願いします』
グリフォンは右の前足で俺の両足蹴りを受け止めて鳴く。
「ふふっ、なんだかんだ言ってグリュウもヤル気だね」
まさかの2対1…どうする俺。
「ぐふぅ!」
「ぐあっ!」
「ぶべっ!」
「…ぶね…!あっ」
どうする、ってかグリフォン相手にボコボコにされた。
副会長はそれを唖然としてただ見てただけ。
一発目は腹、二発目はガードした腕ごと腹、三発目もガードした腕ごと、顔面。
4回目の攻撃はなんとか避けれたが、線の外に出てしまった。
つまり…完膚なきまでに俺の負け。
流石にグリフォンじゃ相手が悪すぎるでしょ。
神獣相手に両手両足を拘束された状態で勝てるんなら、神にだって勝てるわ。
判定は当然、4回の攻撃全部に全員が丸の紙を上げた。
だがこれは…どうだろうか?
リザリー、マキナや理事長、戦闘魔術の担当教師もなんとも言えない顔をしていた。
確かに何でもアリではある、が…使い魔一体だけで俺を倒したのはどうなのか?
使役している本人が指示したわけでもなければ、手を出したわけでもない。
つまり、功績で言えば使い魔の功績になるのだ。
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