随筆三十:どおして間違えられるの?
七夏「ここちゃー☆」
心桜「ん?」
七夏「えっと、おたよりです☆」
心桜「おおっ! 今回もさくっとまいりますか!」
笹夜「おたより、ありがとうございます♪」
七夏「ありがとうです☆」
心桜「ありがとねっ! よし! つっちゃー! 読んでみよう!」
七夏「はい☆ えっと、ペンネーム『忘れな傘』さん」
心桜「わすれなかさ?」
笹夜「どのような文字かしら?」
七夏「えっと・・・」
笹夜「なるほど♪ 『忘れな草』からかしら?」
七夏「あっ☆」
心桜「どした? つっちゃー!?」
七夏「忘れな草・・・綺麗なお花です☆ 小説『この花』にも登場しました☆」
笹夜「ええ♪」
心桜「花の名前か・・・でも傘だよね?」
七夏「えっと・・・はい。あ、続きを読みますね☆『ココナッツ笹夜さん、こんにちは!』」
笹夜「え!?」
心桜「ちょっ、ココナッツ笹夜さんって何?」
笹夜「心桜さん、七夏ちゃんのココナッツと、私の事かしら♪ 七夏ちゃん、続きをお願いします♪」
七夏「はい☆ 『私はわりと不幸に合うタイプで、この前も喫茶店で傘を誰かに間違えられて持ってゆかれました。他にも靴を間違われて持ってゆかれたり、自転車が無かったり・・・一緒に居る友達はそんな事が全然無いので、何が違うのか分かりません。一応、厄払いもしてもらいましたが、傘を持ってゆかれたのはその矢先だったりします。どうすればこのような事が起こらないようになるのでしょう?』・・・えっと、どうすればいいのかな?」
心桜「んー・・・それで・・・か」
笹夜「心桜さん? 何か分かったのかしら?」
心桜「いえ、ペンネームの『忘れな傘』の意味に関してちょっと分かっただけです」
笹夜「まあ!」
心桜「これ、重たいね・・・さくっと解決できるかなぁ?」
七夏「どおして、傘を間違えられるのかなぁ?」
心桜「! それだ!」
七夏「ひゃっ☆」
笹夜「きゃっ!」
心桜「あ、ごめ! 今、つっちゃーが話した事!」
七夏「え!?」
心桜「つまりさ、傘を間違えられるって事は、平凡なデザインの傘を買うからじゃない?」
笹夜「なるほど♪」
心桜「誰でも持ってそうなコウモリ傘や、透明なビニール傘とかは、間違えられる可能性が大きいと思うよ」
笹夜「では、どのような傘が良いのかしら?」
心桜「魁! 忍塾! とか派手に記しとけばいいかもねっ!」
笹夜「何かしら? そのお名前は?」
心桜「え!? 笹夜先輩は『しのぶじゅく』をご存知で無いと申されますか!?」
笹夜「ええ・・・その・・・すみません」
七夏「『忍』という事は、余り目立ってはならないのかな?」
心桜「うっ!」
笹夜「まあ!」
心桜「時々、つっちゃーの切れ味が、笹夜先輩を超える事があるから恐ろしや~」
七夏「えっと・・・」
心桜「んじゃ、傘に盗難防止装置を付けるとか!?」
笹夜「そこまでされなくても」
心桜「持ってったら地獄の果てまで粘着します!」
七夏「ここちゃー怖いです」
笹夜「でも、間違われてるって事は、代わりに同じような傘が残っていたという事かしら?」
心桜「同じような傘ねぇ・・・」
七夏「どしたの? ここちゃー?」
心桜「多くの場合、ダウングレードになってると思う!」
七夏「だうんぐれーど?」
笹夜「それって・・・」
心桜「持ってかれた傘よりも質の悪い傘になってるって事! 持ってかれた靴に関しても同じ、自分のよりボロボロの靴しか残ってないっ! 自転車は、サドルでも取っておけば間違えられないんじゃない?」
七夏「自転車は『無かった』って記されてます」
心桜「そだっけ? まあ、同じような事だよ。あたしが言いたいのは、間違える奴は絶対自分のより良いやつを持ってゆくって事! これ確信的! しかも、靴に関しては間違えてったヤツの靴を履いて帰らなければならないなんて靴辱的! 何の罰ゲームだよこれ!?」
笹夜「心桜さん、屈辱的の間違いでは?」
心桜「あはは! 要するに綺麗なのはターゲットになりやすいって事! 笹夜先輩! お気をつけくださいませ!」
笹夜「え!? えっと・・・」
七夏「間違えられないようにするには、誰よりも早く帰ればいいのかな?」
心桜「お! それもひとつの方法だね! もっと攻めるなら、傘の持ち手に画鋲を、靴にはザリガニでも入れとけばいいんじゃない!?」
七夏「え!?」
心桜「そしてそして、自転車はサドルを取って、代わりにブッコロリーでも突っ込んどけば---」
笹夜「心桜さん・・・ブロッコリーでは?」
心桜「突っ込まれたぁー!」
七夏「もう、ここちゃー!」
心桜「あっ! ブロッコリーよりもカリフラワーの方が良いかも!? 『サドル(仮)』みたいな~」
七夏「えっと、どうすれば・・・」
心桜「んで、知らずに自転車持ってった人がカリフラワーを---」
笹夜「心桜さん! ふざけ過ぎです!」
心桜「あはは! すみませんっ! でもさ、ひとつひとつ真面目に対処すれば事故は起こりにくくなると思うよ」
笹夜「そうですね。傘は折りたたみ傘にして持っておくか雨合羽に変える。靴は鍵付のロッカーのあるお店を利用する。自転車は鍵を二つ以上かける。これで、結果は随分と変わってくると思います♪」
心桜「おぉ! さすが手堅い! ザリガニも結構手堅いと思うけど」
笹夜「それはザリガニの手が硬いだけで・・・って、あれは手なのかしら?」
心桜「さあ? 前足?」
七夏「確か、『ハサミ脚』って言われていような・・・」
心桜「あー確か、そんな素材あったような」
七夏「素材!?」
心桜「ザガニシリーズの武器を作るのに必要だった」
笹夜「何のお話かしら?」
心桜「まあ、とにかく、あたしたちからは、持ってゆかれた直後は、特に気を付けるべきだという事かな?」
七夏「どういうことなの?」
心桜「持ってゆかれる。→新しいのを買う。→周りよりも綺麗で目立つ。→ターゲットにされる。この悪循環が始まるからね」
笹夜「なるほど♪」
心桜「という事で、つっちゃーも気を付けるんだよ!」
七夏「え!? は、はい☆」
心桜「んじゃ、これからもつっちゃーが気を付ける『翠碧色の虹』本編はこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」
心桜「あたしたち『ココナッツ』宛ての、お手紙はこちら!」
心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」
笹夜「心桜さんは、ふざけているのか、しっかりされているのか、分かりません」
心桜「あはは! 一応、自力で軌道修正は出来ると思ってます!」
笹夜「ええ♪」
七夏「くすっ☆ おたより、ありがとうございました☆」
笹夜「ありがとうございます♪」
心桜「ありがとうございました!」
随筆三十 完
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随筆三十をお読みくださり、ありがとうございました!
本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!
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