幕間二十六:お好みの楽しみ方♪

笹夜「こんにちは♪」

七夏「笹夜先輩☆ いらっしゃいです☆」

笹夜「あら? 心桜さんは?」

七夏「今日は部活みたいです☆ もうすぐ来てくれると思います☆」

笹夜「なるほど♪」

七夏「えっと、笹夜先輩☆」

笹夜「なにかしら?」

七夏「私、お母さんのお手伝いが少し残ってますので、少し待っててもらってもいいですか?」

笹夜「ええ♪」

七夏「ありがとうです☆ 一度、失礼いたします☆」

笹夜「はい♪」


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


七夏「笹夜先輩☆」

笹夜「え!? 七夏ちゃん? もう用事は済んだのかしら?」

七夏「えっと、まだですけど、冷茶どうぞです☆」

笹夜「まあ♪ ありがとう♪」

七夏「少し、お待ちくださいませ☆」

笹夜「はい♪」


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


心桜「こんちわー!」

笹夜「こんにちは♪ 心桜さん♪」

心桜「おっ! 笹夜先輩が既にいらっしゃる・・・って、お一人ですか? つっちゃーは?」

笹夜「七夏ちゃんは、お手伝いで、私は小説を読んでました♪」

心桜「なるほどねー流石っ!」

笹夜「え!? 何が流石なのかしら?」

心桜「答える順番! あたしは笹夜先輩、つっちゃーの順に訊いたけど、笹夜先輩はつっちゃーの事を話してから、笹夜先輩ご本人の事を・・・と思ってね!」

笹夜「特に意識したわけでは無いのですけど・・・」

心桜「無意識に出来ている事の方が大切なんですって! あれ? 前にも話したかな?」

笹夜「お話したような気はしますけど、はっきりとした事までは・・・」

心桜「まあいいや。んで、笹夜先輩とつっちゃーが、一緒に小説を読み始めると、あたしは自動的に漫画を読む事になるからなぁ~。ま、それもいいんだけどね!」

笹夜「すみません。小説は一人の時は良いのですけど、みんなと一緒の時は、控える方がよいかも知れませんね」

心桜「小説に限らず、一人で遊ぶ系の娯楽全般に言える事だけどね!」

笹夜「ええ♪」

心桜「あたしは、みんなで遊ぶ系も好きだけど、つっちゃーは一人で遊ぶ方がいいのかなーって思う事もあるよ」

笹夜「なんとなく分かりますけど、心桜さんと一緒の時の七夏ちゃんは、とても楽しそうです♪」

心桜「あはは! スルドイ笹夜先輩のお墨付きが貰えたよ!」

笹夜「一人で過ごす時間も、みんなと過ごす時間もどちらも大切だと思います♪ その比率が人によって違うという事かしら?」

心桜「比率か・・・10:0とかにはならないって事だね!」

笹夜「ええ♪ 本当に一人だけで生きてゆかれない限りは、そうですね♪」

心桜「それって仙人!」

笹夜「え!?」

心桜「職業は専任の仙人です!」

笹夜「なんでしょうか?」

心桜「人生を楽しんでいそうだなーって」

笹夜「そうかしら?」

心桜「さあ・・・。あーなんかもう、グダグタしてて、このままだと内容に厚みが無いっ!」

笹夜「えっと、では、何かテーマを決めてみるのはどうかしら?」

心桜「そうそう! そういうの! んで、テーマは『お好みの楽しみ方♪』っていう事らしいよ!」

笹夜「お好みの楽しみ方・・・」

心桜「お好み焼きの楽しみ方・・・みたいな響きですね!」

笹夜「確かに♪」

心桜「お好み焼きが嫌いな人って居るのかな?」

笹夜「え!?」

心桜「お好まれない焼き!」

笹夜「まあ! でも、ご自身でお好みの状態に焼くから、お好みになるような気がしますけど」

心桜「果たして、本当にそうでしょうか?」

笹夜「え!?」

心桜「自分でお好みの状態に焼いたつもりが、ひっくり返してみると真っ黒に焦げててさ・・・もう、あたしのお好みじゃない焼きになっちゃってた・・・とかあるよねっ!」

笹夜「あるよねって、言われましても、お返事に困ります」

心桜「凪咲さんや、つっちゃーが作ってくれるお好み焼きは、本当にお好みなんだけど、なんか自分で焼くと、お好みにならなくて・・・なんでだろ?」

笹夜「七夏ちゃんに訊いてみてはいかがかしら?」

心桜「そうなんだけどさ、なんとか自力でなんとかしたいと思ってたら、今日までこのままの状態になってた」

笹夜「『なんとか』がひとつ多いかしら?」

心桜「そこ・・・ですか? この込み上げて来る気持ちが『なんとかなんとか』として現れてしまったんですよ!」

笹夜「まあ、分からなくはないですけど♪」

心桜「ドラマとかでもさ、感情高らかにあんな早口を、よく間違えずにスラスラと喋れるなーって思ってさ。見てるあたしは冷めた」

笹夜「心桜さん・・・」

心桜「だってさ! 言葉に詰まるって事がないのか!? って思いませんか?」

笹夜「既に予約されている台詞ですから♪ 言い間違いはNGでカットされますので」

心桜「笹夜先輩、わりと冷静ですよね・・・あたしが言いたいのは、そういう感情が高ぶって言葉に詰まる状態の方がリアルだと言うこと!」

笹夜「原則は、脚本の指示に従わなくてはなりませんので・・・でも、心桜さんの話されておられる事は、私も分かります♪」

心桜「ご理解くださり、ありがとうございます! ・・・って、お好み焼きから離れちゃった」

笹夜「テーマは、お好みの楽しみ方・・・ですけど」

心桜「あ、そだね!」

七夏「笹夜先輩☆ お待たせです☆ あ、ここちゃー、いらっしゃいです☆」

心桜「こんちわー! つっちゃー! ・・・って、顔見せたと思ったら、すぐ消えちゃったよ」

笹夜「七夏ちゃん、お忙しいのかしら?」

心桜「まあ、つっちゃーも忙しい時は、バタバタしてるよ」

笹夜「今日は何かあるのかしら?」

心桜「さあ? 特に何も聞いてないけど」

七夏「お待たせしました☆」

心桜「おっ! つっちゃー! それは『かき氷』!!!」

七夏「はい☆ みんなでどうぞです☆」

笹夜「ありがとう♪ 七夏ちゃん♪」

心桜「つっちゃーありがとー!」

七夏「くすっ☆ 蜜はどれにしますか?」

心桜「・・・って、既に、笹夜先輩の前にはメロン、あたしの前にはイチゴ、つっちゃーの前には・・・その水色の蜜は何?」

七夏「えっと、ラムネ味です☆ 他には『みぞれ』と『れもん』があります☆」

心桜「流石! 一通り揃えてあるねー そして、あたしたちのお好みもしっかりと押さえてきてる!」

笹夜「七夏ちゃんは『みぞれ』かと思ってました♪」

七夏「はい☆ 『みぞれ』も美味しいです☆」

心桜「だけど、みぞれって、どんだけ氷にかけたか分かりにくくて、ついかけ過ぎちゃって、激甘状態になるからなー」

七夏「ここちゃー、おさじで量れば大丈夫です☆」

心桜「わざわざその為に計量スプーン使うなんて面倒だよ」

七夏「えっと、頂く時に使うおさじ・・・これなら3杯くらいかな?」

心桜「おお! なるほど! このスプーンをそのまま使うのか!」

笹夜「七夏ちゃんのそういう所、私も見習いたいです♪」

七夏「蜜はこれでいいですか?」

笹夜「はい♪ メロンの蜜は好みです♪」

心桜「んじゃあたしは、お好みっくすで、イチゴとラムネを合わせてみるっ!」

七夏「え!? 大丈夫かな?」

心桜「大丈夫! よーーーっと!」

七夏「あっ! これは!」

心桜「おおっ! 紫色!」

笹夜「まあ♪」

七夏「ブルーベリーみたいですっ☆」

心桜「そだね! つっちゃーも、お好みっくする?」

七夏「はっ、はいっ☆」

心桜「んじゃ! よーーーっと! 笹夜先輩は?」

笹夜「私は、メロン味で大丈夫です♪」

心桜「了解! んではっ!」

心桜&七夏&笹夜「いただきまーす!☆♪」

心桜&七夏「っ!!!」

笹夜「~♪ 美味しい♪ 心桜さん? 七夏ちゃん?」

七夏「うぅ・・・ブルーベリーの味がしません・・・」

心桜「甘~い上に、キーンときた!」

笹夜「あらあら、二人とも大丈夫かしら?」

心桜「・・・・・」

笹夜「心桜さん!?」

心桜「・・・つい、話してしまった・・・」

笹夜「氷菓を頂いて『キーン』かしら?」

心桜「うぅ・・・言わないでおくれぇ~・・・」

七夏「これ、どうしよう・・・」

心桜「つっちゃーごめん! よく考えたら、あたしのを味見すれば良かったんだよね?」

七夏「私は大丈夫です♪ 味は少し甘いですけど、色は綺麗で見て楽しめます♪」

心桜「つっちゃーは、ブルーベリーに目がないからね!」

七夏「はい☆」

心桜「これからも『お好みの楽しみ方』を見つけてみよう!」

笹夜「ええ♪」

心桜「場合によっては『お好みではなくなる』かも知れないけどさ」

七夏「くすっ☆ 頑張って楽しく頂きます☆」

心桜「って事で、つっちゃーが楽しく頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」

心桜「そして、あたしと笹夜先輩も頑張る『ココナッツ』宛てのお便りはこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」

七夏「うぅ・・・やっぱり、甘いです」

心桜「あはは・・・あたしも頑張る!」

笹夜「わ、私も頑張ります♪」


幕間二十六 完


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幕間二十六 をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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