随筆十六:りゅうこうのおしごと!?

七夏「ここちゃー☆ それ!?」

心桜「ん? あー漫画だけど?」

七夏「えっと、ありがとです☆」

心桜「漫画には、合わないかなーと思ったけど、意外といいね!」

七夏「くすっ☆」

心桜「それに、車内で、こういう風に脚を斜めに揃えて優美なポーズを取りながら読むと、あたしも文学少女になれるっ!」

七夏「ええっと・・・はい☆ 優美な文学少女さんです☆」

心桜「つっちゃー、ちょっと今、迷った!?」

七夏「はわっ! そんな事はっ!」

心桜「分かりやすいなぁ・・・でもまあ、いくら着飾っても、そのうち本当の事は分かってしまうから、最初に気付かされるほうがいいかもね!?」

七夏「ごめんなさい」

心桜「いやいや。謝らなくていいよ。優美なポーズは疲れるから」

七夏「確かに、常に優雅さを維持するのは、とても大変そうですね」

心桜「そだね。笹夜先輩は、なんで維持できてるんだろうね?」

七夏「それは、維持していないからだと思います☆」

心桜「え!?」

七夏「笹夜先輩はもともと---」

心桜「モトクロス! いや、モト冬着! じゃなくて、そういう事かぁっ!」

七夏「ひゃっ☆」

心桜「いやー、あの姿が元々だったら、確かに着飾る必要はないよね・・・って言うか、着崩れしない所が凄い!」

七夏「着崩れ?」

心桜「なんかさ。ちょっと、からかって、普段よりも崩れた笹夜先輩を見てみたくなってきた」

七夏「それは、だめですよ☆」

心桜「もし、『からかい上手の高見さん』と『受け身上手な高月さん』がぶつかると、これは見物かも知れない!」

七夏「たかみさん?」

心桜「あー、これこれ! この漫画! ブックカバーしてたから気付かなかった?」

七夏「なるほど☆ 使ってくれてありがとです☆」

心桜「こっちこそ、あの時、ブックカバーくれてありがとね!」

七夏「♪」

心桜「んでさ、この漫画を読んでると、高見さんが小憎らしくも可愛くて巧妙なんだよね・・・からかう前に相手の反応をいくつか予測しておいて、さらにその反応ごとに返しを用意している感じ・・・これって「馬のおしごと」だよね!?」

七夏「お馬さん!?」

心桜「いや、ウマい事つながったぁー♪」

七夏「??? お馬さんのお仕事・・・馬車!?」

心桜「そう、有名なRPGにも出てくるよねっ!」

七夏「あーるぴーじー?」

心桜「んー、ゲームの事だけど、つっちゃー大丈夫!?」

七夏「え!? ええっと・・・」

心桜「これは『馬』も分かってない!?」

七夏「え!? お馬さんのお仕事は馬車で---」

心桜「あ゛ーーーウマい事いかんなぁー!」

七夏「ご、ごめんなさいっ!」

心桜「まあいいけど、あたしが話した『馬』は『角行』の事! 将棋!」

七夏「あ! 将棋・・・駒の事かな?」

心桜「そうそう! その『角行』が成ると『馬』になるんだよ!」

七夏「なると?」

心桜「なるとは『ラーメン大好きの泉さん』に多分登場すると思うけど、そうじゃなくて!」

七夏「えっと・・・」

心桜「つまり、将棋の『角行』を使いこなせるかどうかが、とても大きいんだよ。因みにもう一つ強い駒は『飛車』で、こっちは、成ると『龍』になるよ!」

七夏「えっと『りゅうのおしごと』もあるの?」

心桜「惜しいっ! リオザウス!」

七夏「ひゃっ☆」

心桜「あー、もうなんか、ぐだぐだになってきた。ちょっと話しを戻して、えーっとなんだっけ?」

七夏「お馬さんのお仕事?」

心桜「あ、そっちね・・・RPGはロールプレイングゲーム、勇者様が活躍して竜王を倒すお話!」

七夏「それが、りゅうおうの---」

心桜「違う! 竜王は敵! アブナ~イ!」

七夏「???」

心桜「んで、その勇者様が伝説に成る!(誤変換じゃないよ!)」

七夏「一人だと大変そうです」

心桜「そう! だから『馬車』が出てくるんだよ!」

七夏「お馬さんも一緒に竜王さんと戦うの?」

心桜「いや、そう言われれば、馬は戦わないし、敵に狙われる事もないなあ・・・今まで気付かなかった!」

七夏「そうなの?」

心桜「あたしが敵側なら、馬車から潰す!」

七夏「潰すって・・・ちょっとひどいです」

心桜「悪魔でも(誤変換じゃないよ!)ゲームの世界だからね~」

七夏「まあ、ゲームの世界なら」

心桜「基本だよ基本! 一方的に叩けるヤツを狙うのは! 将棋の世界だって浮きゴマがあったら、真っ先に狙われるよ。更に輸送機、偵察機、輸送船、空母等、あまり反撃してこない敵を発見したら、そいつらから狙う!」

七夏「戦術!?」

心桜「そうそう! つっちゃー分かってきた? 特に空母なんて大きくて目立つ上、移動も遅く、中には艦載機がぎっしり詰まっている! 艦載機が飛び立つ前に空母を沈めれれば、一方的に敵側の戦力を大きく削る事が出来るからね!」

七夏「なるほど☆」

心桜「んで、RPGの馬車は『空母』みたいな役割だから、あたしが敵なら馬車から潰すという事! 分かった?」

七夏「はい☆」

心桜「だけど、馬車は攻撃を受けない! これはステルスか!? 敵側にとっては不利だけど、そんな事を考えてるとこっちが危なくなるからね」

七夏「私は戦わなくてもいいような世界がいいな☆」

心桜「つっちゃーは平和主義だからなぁ」

七夏「そうかな?」

心桜「或いは、護るタイプかな?」

七夏「まもる?」

心桜「まもるさんだと、呪われてしまうかも知れないね~」

七夏「それは、ちょっと怖いです」

心桜「そこで、伝説の防御アイテム『ゆうしゃのよこ』を手に入れた!」

七夏「え!? 盾じゃなくて!?」

心桜「っそ! 勇者の横! 勇者は王子様だから、将来は腰巾着経由、側近確定!! これは盾なんかより、遥かに美味しい!!」

七夏「あはは・・・はぅぁ」

心桜「他には『刀の剣』を手に入れた・・・とか!?」

七夏「かたなのつるぎ?」

心桜「うん。兼用。或いは二刀流!?」

七夏「なんか、凄そうですね♪」

心桜「でも、刀の剣による二刀流でも・・・笹夜先輩には敵わないかなー」

七夏「???」

心桜「笹夜先輩って、斬れ味抜群だから☆」

笹夜「そうかしら?」

心桜「どわぁ!! さ、笹夜先輩! いつから居たんですか!? 超怖い~♪」

笹夜「もし、相手が心桜さんだと分かったら---寸止めか、あっても峰打ちまで・・・かしら?」

心桜「はは・・・なんか、笑えないんですけど!」

七夏「こんにちはです♪ 笹夜先輩☆」

笹夜「はい♪ こんにちは♪」

心桜「笹夜先輩! どうせだったら、もっと上の方面で登場してほしかったなぁ~」

七夏「上野方面? 夜行列車?」

心桜「流石つっちゃー、車掌の子! まあ、それもあるんだけど『優雅さを維持する必要がない』という箇所!」

笹夜「心桜さん、私は冗談のつもりだったのですけど・・・」

心桜「笹夜先輩! それは、勿論分かっております!」

笹夜「安心しました♪」

心桜「ところでさ、勇者って・・・勇気ある者って事だよね?」

七夏「はい☆」

心桜「うーん・・・なるほど! 確かに・・・」

七夏「??? どしたの? ここちゃー?」

心桜「いやさ、いきなり他人の家に入って、宝箱を開ける・・・確かに勇気がいるなぁ・・・あたしには無理っ!」

七夏「・・・・・」

心桜「他にも『返事がない。ただの屍のようだ』流石勇者様! メンタル伝説級!」

笹夜「・・・・・」

心桜「屍だよ。しかばねっ! 一般人なら話かけるどころか、悲鳴あげて腰抜かすと思う。流石勇者殿! メンタル最上級!」

七夏「(笹夜先輩! どうすれば)」

笹夜「(すみません。まだ状況が分からなくて)」

心桜「そこ! ひそひそ話さないっ!」

七夏「ひゃっ☆」

笹夜「すみません!」

心桜「今回のこれ、何だろ? 終始グダグダ状態で、笹夜先輩は終盤の寄せ状態でご登場だし、あたしが何とかしないとダメなの?」

七夏「ここちゃー、頼りにしています☆」

笹夜「私も、七夏ちゃんと同じくです♪」

心桜「同じくって、そういう所は揃うんですよね(苦笑)。まあ、いいや」

笹夜「あら? 心桜さん? それは小説かしら?」

心桜「え!? いやいや、漫画です!」

笹夜「心桜さんも、小説を読んでみると良いと思います♪」

心桜「あたしは、文字ばっかりは、ちょっと堅苦しくて」

七夏「挿絵の多い小説がいいのかな?」

心桜「そういうのがあればいいんだけど」

笹夜「七夏ちゃんの応援は?」

七夏「え!?」

心桜「それは勿論! って事で、皆も応援してくれるよね!?」

笹夜「この流れは---」

心桜「つっちゃーが頑張る『翠碧色の虹』本編はこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」

心桜「んで、あたしたち『ココナッツ』宛てのお便りはこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」

笹夜「心桜さん、今回も捻じ込んできましたね」

心桜「まあねっ! 定期宣伝も大切なんだよ!」

七夏「えっと、どうぞよろしくお願いいたします☆」

心桜「今回は、色々と流行に乗ってみた」

七夏「え!?」

心桜「りゅうこうのおしごと!」

笹夜「まあ♪」


随筆十六 完


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随筆十六をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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